ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

ポケットモンスター (原案 田尻智)

2008-02-04 12:32:27 | 日記
世界中の子供たちに大人気のャPットモンスター。

予め断っておきますと、私はゲームのポケモンをやったことはありません。漫画もアニメも観ていません。ピカチュー以外のキャラもさっぱり分りません。

でも、このゲームの原作者のことなら、いささか覚えているのです。1980年代後半、丁度私が長期の自宅療養をしていた頃でした。当時は任天堂のファミリーコンピューターが大人気。暇にまかせてやってみたら、案外面白くRPGゲームを中心に熱心にやっていました。

ただ、当時のゲームはバランスが悪く、ゲーム攻略本や専門雑誌などを見ないと、なかなか攻略できません。そこで私はゲーム攻略の糸口を求めて「ファミコン必勝本」や「ファミ通」などに目を通していました。これらの雑誌には、読者の投稿欄があり、ャPモンの原作者である田尻氏もよく投稿しては採用されていました。

当時、田尻氏は学生だったと思いますが、ファミコンに対する熱意、愛情、情熱が感じ取れる投稿が私は好きでした。田尻という名前が個性的だったせいもありますが、ゲームに対する独特の姿勢が印象的だったからこそ、記憶に残ったのだと思います。その後は、ファミコン雑誌にゲームライターとして活躍することになります。

しかし、ゲームのプレイヤーとしての受身の立場より、自ら企画立案してゲームを作りたいとの想いが募り、ついに自作のゲーム「クインティ」をナムコに持ち込むに至ります。

そのアイディアは本当にゲームとして実現して、実際に発売されました。たしか、ゲームキャラがパネルの上を歩くと、そのパネルがひっくり返り、様々なハプニングが起こるといったゲームでした。ちょっと変わったパズルゲームだったと思います。ゲーム評論家筋の評判は良かったのですが、営業的にはそこそこ(20万本ぐらいかな)だったと記憶しています。

その後、田尻氏は本格的にゲームデザイナーを志向したようで、様々なゲームの企画立案に携わり、その最大のヒット作がポケットモンスターでした。私自身はほとんど分らないのですが、子供たちでポケモンを知らない子はまずいないようです。最初のポケモンゲームが発売されてから、10年以上の月日がたっているにもかかわらず、今もベストセラーであり続けることには、驚きを隠せません。

最初はただのファミコン好きのゲーマー。やがてそのユニークな意見が業界から注目を集め、今度は作り手の側にまわって大ヒット作を生み出す。まさに平成のドリームなのでしょうね。

かつて日本人は、ハードを作り出すのは得意だが、ソフトは苦手と言われてきました。どうして、どうして。漫画、アニメ、ゲームと世界に通じる立派なソフトを生み出す才幹を有していたわけです。しかも、政府のお役人や教育関係者が蔑む分野でこそ、このような才能が輩出されることが、実に興味深いと思います。
コメント (6)
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