ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

「猿来たりなば」 エリザベス・フェラーズ

2008-04-07 12:16:36 | 
タイトルって大事だと思う。

表題の作品は、なかなかに面白いミステリーだった。傑作と称してもおかしくない。私としては、最近読んだミステリーの上位にランクさせるつもりだ。長すぎることなく、多少の笑いと、意表をつくストーリー展開。そしてその顛末の鮮やかさを思えば、当然のことだと思う。

でも、もしタイトルが「チンパンジー誘拐殺人事件」だとしたらどうか。・・・多分、私は手に取らなかったと思う。いや、実際中身はその通りなのだが、それでは内容の面白さが伝わらない。

ちなみに原題は「Don't monkey with murder」。私には適切な直訳ができない。ここは翻訳者の意訳を良しとしたい。実際、このタイトルであったからこそ、私は書店で手に取ったのだから。

食わず嫌いが良くないのは分っている。見た目がよくなくても、食べてみれば美味しいものって沢山ある。本も同じこと。一見くだらねえ~と思っても、読んでみたら傑作だったこともある。

お猿さんの誘拐殺人事件なんて、くだらねえと思うかもしれませんが、ちと一読してみては如何。先入観を覆す、面白さがあると思うのですがね。
コメント (2)
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