好きか、嫌いかといったら間違いなく嫌いな漫画だ。
なんといっても主人公がうっとおしい。暑苦しく、見苦しく、とてもじゃないが共感できない。純真だと評するよりも、子供っぽいと唾棄したくなる。
頑張ればいいのか?必死ならばいいのか?と不審の念に駆られてしまう。
涙を流し、叫び声を上げ、髪を振り乱し、全力で体当たりしているのだから、認めてくれてもイイだろうとの甘えを感じることが嫌悪感の根っ子にある。
その癖、流し読みとはいえ、一通り読んでいたのだから、なんとも不思議な漫画だった。不快に感じると分っていながら最後まで読んでしまった。
本当に不快ならば、決して最後まで読むことはあるまい。やはり、どこかに惹き付ける魅力があったのだろうと思う。
もし、その魅力が感情のほとばしりと、その放出後の開放感にあるとしたら、やっぱり嫌だな。怒りのあまりに殴りかかり、互いにボコボコに殴りあった末に、なんとも不思議な共有意識が芽生えることがある。
鼻から血を流し、腫れ上がり、変形した顔面を互いに見合って、訳も無く笑いあってしまうかのような安堵感。顧みると、すごくバカらしくて、愚かしい振る舞いなのだが、その時は無邪気に満足できた。
冷静に思い出すと、やっぱり情けなく、みっともない愚かな姿であることは間違いない。十代前半の頃は、自分の感情を抑えきれずに、何度かこの手のバカをやらかしている。
大人になるにつれて、決してやらなくなった愚かな行動。それを思い起こさせるが故に、新井英樹の漫画は読者から嫌われるのかもしれない。
嫌われながらも、無視されない漫画。ある意味、きわめて稀有な存在だと思う。勧めはしませんけどね。
なんといっても主人公がうっとおしい。暑苦しく、見苦しく、とてもじゃないが共感できない。純真だと評するよりも、子供っぽいと唾棄したくなる。
頑張ればいいのか?必死ならばいいのか?と不審の念に駆られてしまう。
涙を流し、叫び声を上げ、髪を振り乱し、全力で体当たりしているのだから、認めてくれてもイイだろうとの甘えを感じることが嫌悪感の根っ子にある。
その癖、流し読みとはいえ、一通り読んでいたのだから、なんとも不思議な漫画だった。不快に感じると分っていながら最後まで読んでしまった。
本当に不快ならば、決して最後まで読むことはあるまい。やはり、どこかに惹き付ける魅力があったのだろうと思う。
もし、その魅力が感情のほとばしりと、その放出後の開放感にあるとしたら、やっぱり嫌だな。怒りのあまりに殴りかかり、互いにボコボコに殴りあった末に、なんとも不思議な共有意識が芽生えることがある。
鼻から血を流し、腫れ上がり、変形した顔面を互いに見合って、訳も無く笑いあってしまうかのような安堵感。顧みると、すごくバカらしくて、愚かしい振る舞いなのだが、その時は無邪気に満足できた。
冷静に思い出すと、やっぱり情けなく、みっともない愚かな姿であることは間違いない。十代前半の頃は、自分の感情を抑えきれずに、何度かこの手のバカをやらかしている。
大人になるにつれて、決してやらなくなった愚かな行動。それを思い起こさせるが故に、新井英樹の漫画は読者から嫌われるのかもしれない。
嫌われながらも、無視されない漫画。ある意味、きわめて稀有な存在だと思う。勧めはしませんけどね。