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ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

ワールドカップ開幕を迎えて

2010-06-10 12:29:00 | スポーツ
これほど情けない気持ちでワールドカップを迎えるのは久しぶりだ。

昔の日本サッカーはむごかった。見ているのが辛く、応援するたびに惨めさを噛み締めたものだ。それも横山監督までだった。オフトが監督になってからの日本代表の試合は、冷や冷やするのは相変わらずだが、明らかに進歩が伺えた。

それはドーハの悲劇に終わったのだが、それでもあの頃は夢をみれた。日本のサッカーが強くなりつつあることを間違いなく実感できた。

その後のファルカン監督は、求めるレベルが高すぎて駄目だった。加茂監督は世界と戦う術を知らなかったが、選手たちの奮起が日本を救った。あのとき臨時に監督を務めた岡田が「ワールドカップ初出場」の栄誉を得たことから勘違いが始まった。

結果的に岡田監督はチームのバランスを崩し、三戦全敗の憂き目にあうが、あの当時の日本代表のレベルでは相応の結果だと納得できた。

敗戦の将である岡田監督は、その後Jリーグ二部のコンサドーレ札幌を率いて、見事J1昇格を果たして退任。これは評価していい。だが、その後Fマリノスの監督として二連覇を果たしたことから、再び勘違いが始まった。

今だから分るが、あの二連覇は必ずしも岡田監督の功績とは言えない。スャ塔Tーの業績悪化による危機でマリノスに譲渡された横浜フリューゲルスの主力選手たちを抱えた横浜Fマリノスは、2チーム分の選手を抱えた。

このメリットは大きい。全Jリーグのなかであれだけ分厚い選手層を抱えたチームは他になかった。それゆえにマリノスはリーグ二連覇を果たすことが出来た。

だが徐々に岡田監督のメッキがはがれた。自分の采配により連覇したと思い上がったため、主力選手の離反を招き、それを強硬にはねつけてチームをガタガタにさせて、その後のマリノスの長期低迷を招いた。

忘れてはいけないのは、ACLでは岡田采配がまったく通用しないことであった。幸い当時はACLに対する関心も低く、岡田ダメ采配は批難されることなく見過ごされた。

おかげで、マリノスを長く低迷させたことと、世界どころかアジアでさえ通用しない技量の監督であることは見過ごされた。それでもその後、岡田氏は長く浪人生活を送ることとなった。Jリーグの経営者たちも、岡田監督を使おうとはしなかった。当然の判断だと思う。

しかし、ここで日本的な救済がなされた。大学の先輩でもある川淵が岡田に白羽の矢を立てた。急病で退任を止む無くされたオシムの後任に、自分の後輩をあてがった。

トルシェ、ジーコ、オシムといずれも有能な外国人監督たちは、低レベルな日本サッカー協会の意向に従わないことに苛立っていた川淵にとって、自分の意向を汲むはずの後輩を使うことに固執した。

岡田が日本代表監督に就任以来、日本代表のサッカーはレベルが下がる一方であった。アジア予選はかろうじて勝ち抜けたが、その後の強化はまるで功をなさず。元々アジアでさえ通用しなかったダメ監督なのだから必然の結果なのだ。

しかし、岡田以上にボンクラの集まる日本サッカー協会は、その危機を平然と見過ごした。川淵の後を受けた犬飼会長は、渋るふりはしているが、要するに波風立てるのを恐れるばかりの腰抜け。本来なら東アジア選手権3位という恥辱的な結果を受けて更迭するべきなのにしなかった。

岡田監督が掲げるコンセプトやらは、世界相手にはまったく通用しない現実が分ってもなお、このダメ監督を使い続けた罪は重い。

加えてそのダメぶりを知りつつ、取材拒否がこわくて報じなかったダメ記者たちも同罪だと断じたい。サッカー専門の若手記者たちは、一様にダメ出ししているのに、それを採用しないでナアナアで誤魔化した大手新聞、TVの罪は万死に値する。

言っちゃなんだが、外国人であるトルシェやジーコのときは散々悪口をほざいた大手マスメディアは、日本人監督には同じ基準で報道することは出来ないようだ。

こんな惨めな気持ちでワールドカップを迎える日が来ようとは思わなかった。

私の予想は三戦全敗。唯一希望が持てるのは、以前よりマスコミの現実離れした過剰な期待がないので、選手がプレッシャーを感じずにプレーできるかもしれないことだけだ。

もしかしたら次のブラジル大会は出れないかもしれない。次の次も危ない。若手がまるで育っていないからだ。理由は簡単。日本人監督やコーチに、世界に通用する指導ができないからだ。にもかかわらず長引く不況のせいで、外国人監督やコーチは減る一方。おかげでアンダー17も、アンダー21も世界大会では全敗の憂き目にあっている。

断言させてもらうが、たしかに日本人選手の技量は向上した。だからといって日本人監督やコーチの技量が上がったわけではない。にもかかわらず、外国人監督やコーチをリストラして日本人に指導を任せた結果がこの様だ。

だから今回の南ア大会は、日本チームが出場するワールドカップとして貴重なものになるかもしれない。気持ちはすっきりしないが、じっくりと見させてもらおうと思う。
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