毎回のことだが、ワールドカップの決勝はなぜか名勝負が少ない。
先の大会での決勝は、ジダンの頭突きが汚点となり後味の悪い試合となった。ジダンが名選手なだけに悔やまれてならない。関係ないと思うが、フランスもイタリアも今大会ででは、予選リーグ敗退という憂き目にあっている。
率直にって、ワールドカップ南ア大会は守備に偏りすぎた凡戦が多かった。癖の強い新ボールや高地での試合の影響がなかったとは言わないが、総得点数は非常に少ない。
得点シーンだけがサッカーの魅力だとは言わないが、やはり得点の少ない試合は緊迫感はあれども、楽しくない。守備に重点を置いた試合は、勤勉であり基本でもあるが、やはり美しくはない。あれじゃ興奮できない。
ところが不思議なことに上位に進出したチームは、皆守備よりも攻撃に力が入ったチームばかりだ。これは嬉しかった。守備偏重のブラジルや、真面目に守備に走りすぎたが故に魅力をなくしたアフリカのチームは不思議なぐらい上位進出を果たせなかった。
予選リーグに関するならば、私の興味を引いたのは攻撃サッカーを徹底したチリと、大会一ひたむきだったニュージーランドだった。岡田監督が理想に掲げたチリは、どんな相手にも一歩も引かずに攻撃に駆け回る魅惑的なチームだった。決勝トーナメントで早々にブラジルにぶつかったため敗退を余儀なくされたが、もう少し見たかった。
一方、北朝鮮と並んで大会のダークホースであったニュージーランドの頑張りには感動した。なにしろ無敗でのグループリーグ敗退である。雨アラレと飛んでくるシュートをはじき返すGKの踏ん張りには驚かされた。そして僅かな間隙を縫っての必死の得点には、思わず立ち上がって拍手を送りたくなったぞ。
そして順々決勝、準決勝は好試合が続き、あたしゃ寝不足になった。ウルグアイ・・・やっぱり南米のチームは凄い、侮れない。大会MVPのフォルランのプレーは感動的でさえあったが、相方スラレスの反則も辞さない勝負根性と、高度な技術には恐れ入った。
ドイツは惜しかった。負けたのはきっとタコの呪いだろう。まだまだ若手が多いので次も期待できるぞ。
で、決勝である。月曜早朝に早起きして観てしまったよ。実を言えば、私はオランダを応援していた。だが、前半の戦いぶりに幻滅した。スペインの良さを潰すサッカーをするなんて、こんなのオランダじゃない!
私はオランダをサッカー先進国だと考えている。広くピッチを使い、優美さと激しさを調和させた高度なサッカーをみせてくれるチームだと認めている。だからこそ、前半の戦い方に失望した。
有効な戦術だとは思う。だからこそ、前半、後半ともにスペインのパス・サッカーは輝きをみせなかった。だが、さすがに試合巧者なスペインだけに修正してきた。とりわけセスクが入ってからの早く正確なパスとトラップによる攻撃が加速した。
さすがのオランダも延長ともなるとプレーの精度が落ちる。そこをついて延長後半でのイエニスタの得点は見事だった。イエローカードが飛び交う荒れた試合であったことが、いささか残念だ。
もしロッペンが決めていたら、あるいはカシージャスがあれほど好セーブをみせなかったらオランダが優勝していたかもしれない。しかし、サッカーの神様はオランダの見苦しいプレーを許さなかった。
延長のせいで、月曜日は寝不足が余計に辛かったが、それだけの価値はあったと思う。体格的には決して恵まれてはいないスペインの優勝は、多くの国の模範となりうるものだろう。
日本サッカー協会は、これまでのフランス・アカデミーに準拠した強化方針をスペインに路線変更したようだ。近年若手の育成が上手くいっていないので、結果が出るには時間がかかると思う。
スペインは長年強豪といわれつつも、つい2008年のユーロまでは結果を出せずにいた。日本も目先の結果に囚われず、長期的な視野で強化に励んで欲しいものだ。
先の大会での決勝は、ジダンの頭突きが汚点となり後味の悪い試合となった。ジダンが名選手なだけに悔やまれてならない。関係ないと思うが、フランスもイタリアも今大会ででは、予選リーグ敗退という憂き目にあっている。
率直にって、ワールドカップ南ア大会は守備に偏りすぎた凡戦が多かった。癖の強い新ボールや高地での試合の影響がなかったとは言わないが、総得点数は非常に少ない。
得点シーンだけがサッカーの魅力だとは言わないが、やはり得点の少ない試合は緊迫感はあれども、楽しくない。守備に重点を置いた試合は、勤勉であり基本でもあるが、やはり美しくはない。あれじゃ興奮できない。
ところが不思議なことに上位に進出したチームは、皆守備よりも攻撃に力が入ったチームばかりだ。これは嬉しかった。守備偏重のブラジルや、真面目に守備に走りすぎたが故に魅力をなくしたアフリカのチームは不思議なぐらい上位進出を果たせなかった。
予選リーグに関するならば、私の興味を引いたのは攻撃サッカーを徹底したチリと、大会一ひたむきだったニュージーランドだった。岡田監督が理想に掲げたチリは、どんな相手にも一歩も引かずに攻撃に駆け回る魅惑的なチームだった。決勝トーナメントで早々にブラジルにぶつかったため敗退を余儀なくされたが、もう少し見たかった。
一方、北朝鮮と並んで大会のダークホースであったニュージーランドの頑張りには感動した。なにしろ無敗でのグループリーグ敗退である。雨アラレと飛んでくるシュートをはじき返すGKの踏ん張りには驚かされた。そして僅かな間隙を縫っての必死の得点には、思わず立ち上がって拍手を送りたくなったぞ。
そして順々決勝、準決勝は好試合が続き、あたしゃ寝不足になった。ウルグアイ・・・やっぱり南米のチームは凄い、侮れない。大会MVPのフォルランのプレーは感動的でさえあったが、相方スラレスの反則も辞さない勝負根性と、高度な技術には恐れ入った。
ドイツは惜しかった。負けたのはきっとタコの呪いだろう。まだまだ若手が多いので次も期待できるぞ。
で、決勝である。月曜早朝に早起きして観てしまったよ。実を言えば、私はオランダを応援していた。だが、前半の戦いぶりに幻滅した。スペインの良さを潰すサッカーをするなんて、こんなのオランダじゃない!
私はオランダをサッカー先進国だと考えている。広くピッチを使い、優美さと激しさを調和させた高度なサッカーをみせてくれるチームだと認めている。だからこそ、前半の戦い方に失望した。
有効な戦術だとは思う。だからこそ、前半、後半ともにスペインのパス・サッカーは輝きをみせなかった。だが、さすがに試合巧者なスペインだけに修正してきた。とりわけセスクが入ってからの早く正確なパスとトラップによる攻撃が加速した。
さすがのオランダも延長ともなるとプレーの精度が落ちる。そこをついて延長後半でのイエニスタの得点は見事だった。イエローカードが飛び交う荒れた試合であったことが、いささか残念だ。
もしロッペンが決めていたら、あるいはカシージャスがあれほど好セーブをみせなかったらオランダが優勝していたかもしれない。しかし、サッカーの神様はオランダの見苦しいプレーを許さなかった。
延長のせいで、月曜日は寝不足が余計に辛かったが、それだけの価値はあったと思う。体格的には決して恵まれてはいないスペインの優勝は、多くの国の模範となりうるものだろう。
日本サッカー協会は、これまでのフランス・アカデミーに準拠した強化方針をスペインに路線変更したようだ。近年若手の育成が上手くいっていないので、結果が出るには時間がかかると思う。
スペインは長年強豪といわれつつも、つい2008年のユーロまでは結果を出せずにいた。日本も目先の結果に囚われず、長期的な視野で強化に励んで欲しいものだ。