理解不能。
なにがって、美少年のことである。こればっかりは理解できない。っつうか、感性が付いていけない。
思い返してみれば、美少年と称されるような輩は居た気もする。居たはずだが、私が興味がなく、また関心も湧かなかったので、居たかどうかさえ記憶にない。
覚えているのは、なよっとした男女みたいな奴なら居た。女みたいな奴だと、よく苛められていた気がする。私は関心がなかったので、苛める気にさえならなかった。ただ、少し気の毒には思っていた。その程度の関心だった。
だが、思春期を迎えて次第に色気づいてくると、男女みたいな奴らが意外にもてることを知った。なぜだか知らないが、女の子たちが騒いでいた。もっとも当人はさほど嬉しそうでもない。
中学の時のクラスメイトだったY君がそうだった。もっともY君は長身のスメ[ツマンで、私は彼の逆三角形の上半身の逞しさこそ評価していたが、彼の顔立ちには無関心だった。だからY君が女の子たちから騒がれるのも、彼のスポーツでの実績からだと思っていた。
私の考える二枚目、いわゆるハンサム、今風に言えばイケメンとは違うと思っていたが、思い返すと確かに綺麗な顔立ちだった。でも私は知っていた。彼がその女性風な優しい顔立ちをコンプレックスに思っていたことを。
品行方正、成績優秀なY君は私とは正反対の立場であったと思う。でも、なぜかY君は私のことを気に入っていたようで、私が落ちこぼれから真面目っ子に転進した時も、変らずに接してくれた数少ないクラスメイトだった。多分、私が彼の外見を気にしないことも影響していたと思う。
今にして思うと、Y君はすごくモテていた。ところが彼はそのことを苦痛に思っているようだった。彼とは近所の本屋で遇うことが多かった。彼の悩みは、3人のお姉さんたちの干渉だった。とにかく可愛がられているようで、服装から髪型まで口うるさく言われていたらしい。
さりとて女嫌いではなかった。何故なら、彼と私の最大の接点はエロ本のやりとりだったからだ。エロ本といっても可愛いもので、週刊プレイボーイや平凡パンチ、GORO程度だ。でも、中学生にとっては貴重なものだった。
その近所の本屋で、私たちはエロ本批評の話を飽きもせずに繰り返していた。彼の悩みはエロ本を家に置いておけないことだった。そのため、彼がひそかに入手したエロ本を私が預かることが多かった。もっとも私が家に隠しておいたはずのエロ本は、私の妹たちにはバレバレであったようだが・・・
Y君は自分の顔立ちを女の子たちから騒がれることをひどく嫌っていた。でも、そのわりにエロ本に掲載される女性たちのグラビアには厳しい批評家で、かなりの面食いでもあった。綺麗なお姉さんたちに囲まれて育っただけに、女性に対する視線はひどくシビアだったと記憶している。
その後はスポーツ推薦を受けて遠方の高校に寄宿してしまったため、疎遠になってしまった。多分、彼は美少年の部類に入ると思う。ただ、それを嫌って身体を鍛えることに異常に拘っていたことが忘れ難い。
美少年に興味がない私が、唯一認めていた美少年がY君だった。高校や大学でも、いわゆる美少年タイプに出会うことはあったと思うが、Y君ほど親しくなるような相手はいなかった。
そんな私にとって、表題の漫画は理解の限界点にあるものだった。主人公を除けば、美少年、美男がてんこ盛りの漫画であり、いかにギャグ漫画といえども、本来私の関心外にあるはずの漫画だった。
ただ、主人公の異常な、あるいは変態的なパワーがあるがゆえに許容できた。あのゴキブリ走法には爆笑したものだ。隠し味に古今東西の古典ネタからクトゥルー神話までぶちこむところも、私の関心をそらさなかった要因でもある。
それにしてもバンコラン少佐、Y君に少し似ている。本人嫌がるだろうけどね。でも性的嗜好までは似て欲しくないなぁ~
なにがって、美少年のことである。こればっかりは理解できない。っつうか、感性が付いていけない。
思い返してみれば、美少年と称されるような輩は居た気もする。居たはずだが、私が興味がなく、また関心も湧かなかったので、居たかどうかさえ記憶にない。
覚えているのは、なよっとした男女みたいな奴なら居た。女みたいな奴だと、よく苛められていた気がする。私は関心がなかったので、苛める気にさえならなかった。ただ、少し気の毒には思っていた。その程度の関心だった。
だが、思春期を迎えて次第に色気づいてくると、男女みたいな奴らが意外にもてることを知った。なぜだか知らないが、女の子たちが騒いでいた。もっとも当人はさほど嬉しそうでもない。
中学の時のクラスメイトだったY君がそうだった。もっともY君は長身のスメ[ツマンで、私は彼の逆三角形の上半身の逞しさこそ評価していたが、彼の顔立ちには無関心だった。だからY君が女の子たちから騒がれるのも、彼のスポーツでの実績からだと思っていた。
私の考える二枚目、いわゆるハンサム、今風に言えばイケメンとは違うと思っていたが、思い返すと確かに綺麗な顔立ちだった。でも私は知っていた。彼がその女性風な優しい顔立ちをコンプレックスに思っていたことを。
品行方正、成績優秀なY君は私とは正反対の立場であったと思う。でも、なぜかY君は私のことを気に入っていたようで、私が落ちこぼれから真面目っ子に転進した時も、変らずに接してくれた数少ないクラスメイトだった。多分、私が彼の外見を気にしないことも影響していたと思う。
今にして思うと、Y君はすごくモテていた。ところが彼はそのことを苦痛に思っているようだった。彼とは近所の本屋で遇うことが多かった。彼の悩みは、3人のお姉さんたちの干渉だった。とにかく可愛がられているようで、服装から髪型まで口うるさく言われていたらしい。
さりとて女嫌いではなかった。何故なら、彼と私の最大の接点はエロ本のやりとりだったからだ。エロ本といっても可愛いもので、週刊プレイボーイや平凡パンチ、GORO程度だ。でも、中学生にとっては貴重なものだった。
その近所の本屋で、私たちはエロ本批評の話を飽きもせずに繰り返していた。彼の悩みはエロ本を家に置いておけないことだった。そのため、彼がひそかに入手したエロ本を私が預かることが多かった。もっとも私が家に隠しておいたはずのエロ本は、私の妹たちにはバレバレであったようだが・・・
Y君は自分の顔立ちを女の子たちから騒がれることをひどく嫌っていた。でも、そのわりにエロ本に掲載される女性たちのグラビアには厳しい批評家で、かなりの面食いでもあった。綺麗なお姉さんたちに囲まれて育っただけに、女性に対する視線はひどくシビアだったと記憶している。
その後はスポーツ推薦を受けて遠方の高校に寄宿してしまったため、疎遠になってしまった。多分、彼は美少年の部類に入ると思う。ただ、それを嫌って身体を鍛えることに異常に拘っていたことが忘れ難い。
美少年に興味がない私が、唯一認めていた美少年がY君だった。高校や大学でも、いわゆる美少年タイプに出会うことはあったと思うが、Y君ほど親しくなるような相手はいなかった。
そんな私にとって、表題の漫画は理解の限界点にあるものだった。主人公を除けば、美少年、美男がてんこ盛りの漫画であり、いかにギャグ漫画といえども、本来私の関心外にあるはずの漫画だった。
ただ、主人公の異常な、あるいは変態的なパワーがあるがゆえに許容できた。あのゴキブリ走法には爆笑したものだ。隠し味に古今東西の古典ネタからクトゥルー神話までぶちこむところも、私の関心をそらさなかった要因でもある。
それにしてもバンコラン少佐、Y君に少し似ている。本人嫌がるだろうけどね。でも性的嗜好までは似て欲しくないなぁ~