ヌマンタの書斎

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次期主力戦闘機選定の遅れ

2011-11-02 12:07:00 | 社会・政治・一般

所詮はアメリカ軍極東支援部隊なのだろう。

アメリカの国防長官が来日して政府首脳と会談したようだ。その議題の一つが、やはり次期主力戦闘機の選定問題だ。

周囲を海で囲まれた日本にとって、その広大な領域を防衛するためには、戦闘機の存在が必要不可欠だ。いかに巡行ミサイルが発達し、イージス艦を展開させても、戦闘機による制空権の確保こそが防衛の要諦となる現実は変わらない。

何度も書いているが、理想はステルス戦闘機F-22ラプターであった。しかし、アメリカ議会は、ラプターの国外輸出を禁止してしまった。

そうなると残された機種はヨーロッパで合同開発されたユーロファイターと、現在アメリカ海軍で使われているFA18と、未だ開発途上のF-35に絞られる。

日本の軍隊はアメリカ軍との協同作戦が当然とされるため、ユーロファイターは当て馬でしかない。いくら7割近くを国内で製造できるといっても、武器燃料のほとんどをアメリカからの支援に頼る日本の国防事情には合わない。

既に実績の在るFA18は、信頼性は高いが、21世紀の国防を委ねるには古過ぎる。おまけに操作が難しく、いささか運用には困難が伴う高性能機である。

そうなると、やはり本命はF-35なのだが、これが未だに開発途上の機体であり、おまけに開発は難航している。機体そのものは既に完成の域であるようだが、肝心の兵器管制システムに難儀しているらしい。率直に言って、多用途を求めすぎた機体だと思う。

おまけにF-35に対する開発資金の削減が、既にアメリカ議会で決まっている。おそらく、今回の国防長官の思惑は、その開発資金の不足分を日本に押し付けるものだと私は邪推している。

いささか悔しくもあるが、多分F-35で決まると思う。相当な高額な機体を買わされることになると思うが、可能な限り国内で一部は製造できるよういして欲しいものだ。

航空機製造のノウハウは、一度途絶えてしまうと、回復させるのは極めて難しい。現在、ジェット戦闘機を単独で製造できる国は、ごく一部の国に限定されている。

かつては世界中に個性豊かな戦闘機が造られていたことを思うと、その寡占化の動きの厳しさに慄然とさせられる。戦闘機は最先端技術の塊りであり、その動きについていけないと工業国として致命的な欠陥となりうる。

敗戦国日本は、アメリカの厳しい統制下におかれ、なかなか戦闘機の自主開発を許されなかった。当初は訓練機として開発されたF≠Pは、やはり第一線で活躍するだけの性能は持てず、次のFXは独自案を否定されて、実質F-16の改良機に格下げされた。しかも、支援戦闘機扱いであり、いささか事故が多く、その改善の機会も限定されている。

戦勝国アメリカは、未だ主力戦闘機の独自開発を日本に許していない。おそらくF-35の日本での実戦配備には最短でも5年、おそらく10年はかかると思える。

既に引退機扱いのF-4ファントム、そろそろ老朽化が目立ちだしたF-15のことを考えると、主力戦闘機の未配備という悪夢が、現実のものとして迫ってきている。

こうなると、現在運用中のF-35を独自改良するなどの方策を練る必要があると思うが、何故か防衛省から、そのような声は聞こえてこない。これは世界中で行われている手法であり、一番現実的だと思う。

この改良はエンジンの換装までやる場合もあるが、多くの場合レーダーを始めとした電子管制システムや、武器の換装が中心だ。コストも安く、中南米や中東、アジア、アフリカなどの途上国で多く実施されている。

しかし、日本の空軍は所詮、アメリカ軍応援部隊。アメリカ軍との合同作戦やその兵站のことを考慮すれば、否定的にならざる得ない。なにより、多額の軍事費をアメリカへ支払わせる国策に反する。つまりアメリカが認めまい。

近日中に次期主力戦闘機の選定が発表されるはずだが、もしF-35ならば実戦配備までの空白期間をどうするのか。今更だが、軍事音痴の民主党政権ではなにもできまい。

拡大する一方のシナの軍事力と、日本には軍事的圧力が一番効果的と思い出したロシア、内政の失敗を対外的に誤魔化す傾向の強い半島国家(両方ともですね)のことを思えば、平和を守るための軍事的存在感を維持することは、絶対に必要不可欠だと思う。

私は兵器だけで平和が守れるとは思わないが、国防の主力である戦闘機の選定には、もっと有権者が関心を持つべきだと考えています。

コメント
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