ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

タイの洪水報道に思うこと

2011-11-07 15:21:00 | 社会・政治・一般

欧米の帝国主義による侵略から逃れた数少ない国が、極東の日本と、東南アジアのタイ王国であった。

その日本は、太平洋戦争の敗北によりアメリカの軍事的属国と化した。唯一、タイだけが大国の支配を拒み、独立国としての矜持を保った。

アジアでは、華人が経済支配を握り、国政に大きな影響を与えているのが実情だ。タイも例外ではなく、多くの華人経済人が流通、小売など多くの職種で主導権を握っている。

だが、強大なシナ人の影響力をもってしても、タイはあくまで独立独歩を貫く。世界の覇権を目指すシナにとって、このタイは、ヴェトナムとならんで東南アジアの咽喉元に突き刺さった棘に近い存在である。

そのタイの首都は、現在大規模な洪水に見舞われている。毎日のように、洪水に見舞われたタイの工業団地の映像が、ニュースで放送されている。

新聞では、タイに部品工場を設けている日本企業への影響を、経済評論家たちが賢しげに語っている。別に嘘を語るでもないし、タイを誹謗しているわけでもない。

しかし、こんな報道でいいのか?

戦後の日本の悪い癖の一つに、物事を経済の面から見たがることがある。たしかに経済は大事だ。しかし、世界の常識から言えば、経済は二番手以降の視点に過ぎない。

タイの国民は必ずしも親日的ではないが、東南アジアの安定のためにはアメリカ、シナ、そして日本という大国の存在が大事であることを認識している。

半ばアメリカの支配下にあるのは事実だが、それでも日本はアジアの人々からシナの対抗国としての役割を期待されている。ヴェトナムから撤退したアメリカは、やはり心底信用はできないと思っているらしい。

日本はかつての侵略者であるが、同時にイギリスやフランス、オランダなどの帝国主義者からの解放の契機になったことも認識している。

絶対に敵わないと思っていた白人の支配を打破したのは、黄色い肌をした同じアジアの民の日本であった。だから、戦後日本が如何に平和国家面しようと、その潜在的実力を忘れることが出来ない。

だからこそ、今日東南アジアに強圧的に出てくるシナに対する対抗馬としての日本の役割に期待している。果たして日本の政治家たちは、この東南アジアの国々の人々の気持ちを分っているのか。

いや、政治家ばかりでない。今回のタイの洪水を経済的視点から報道したがるマスコミも同じだ。経済でしか、物事を見ることが出来ないのかとあきれ果ててしまう。

愚かな政治家、愚かなマスコミ、そして愚かな国民。この三点セットで民主主義における衆愚政治は完成する。既に完成している気もしないではないが、いつまでも愚かでいられるわけもない。

相手が愚かだと分れば、いくらでも付け込めると考えるのが、冷徹な国際政治の世界。どんな大企業でも倒産する時は、あっという間に潰れてしまう。それは国も同じこと。この国の国民は、もう少し危機感をもったほうがいいと思いますね。

コメント (2)
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