ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

調査捕鯨禁止勧告に思うこと

2014-04-09 11:48:00 | 社会・政治・一般

調査捕鯨は、少し無理があると思っていた。

日本がクジラを食べてきた食文化を持つことは事実だ。また絶滅が危惧されるクジラの調査は必要なのも事実だろう。

しかし、遠く南氷洋まで行って数百頭のクジラを捕獲して、あまつさえそれを食べてしまう調査捕鯨には、いささか疑念が生じるのを避けられない。

私自身はクジラをそう好むものではないが、クジラの食文化を否定する気はない。また欧米のクジラ保護が、単なる絶滅危惧種への配慮ではなく、むしろ知性ある可愛いクジラを守れ!といった情緒論に根差していることに嫌悪を覚えるほどである。

それでも、日本の調査捕鯨には無理があると思っていた。日本近海にてクジラを捕まえて食べる分には構わない。でも遠く南半球まで行って、日本伝統の食文化を守ろうってのは、ちょっとやり過ぎだろうと思う。

それでも、捕鯨禁止を欧米に強要されるのは癪に障るので一応、言っておくとクジラを絶滅危機に追いやったのは他でもない欧米だ。街灯の明かりに差す脂が欲しくて、大量のクジラを虐殺して絶滅の危機に追いやったのは、紛れもなく欧米である。

そのつけを、日本やノルウィーに押し付けるやり口は、実に不愉快である。なにを食べようが、文句言われる筋合いはない。ただ、南氷洋まで行くのは、やっぱりやり過ぎだと思う。

なれば、日本近海で堂々伝統文化としての捕鯨をやればいい。シーシェパードなる環境テロリストなんて、さっさと実力行使で捕縛して追い払え。おそらく日本の世論は、それを支持すると思うぞ。

おそらく捕鯨禁止は今世紀中に廃止されると思う。理由は簡単で世界人口の増大に対応するには、今まで以上に海洋生物を食べるしかないからだ。欧米がどれほどクジラを愛好しようと、飢えの危機にさらされたアフリカなど第三社会は、間違いなくクジラに襲いかかる。

今世紀中盤から世界の人口は100億人に近くなる。それだけの人口を養うだけの食料は、もはや陸地では賄えない。20世紀の食糧飢饉の際、アフリカの民はただ茫然と飢え死にするしかなかった。

しかし、幸か不幸か現在のアフリカはある程度経済成長している。ソマリアを見れば分かる。農地も産業もないが、武器だけは潤沢にある。この武器を使って船を襲い、人質をとって金を得ることは、ソマリアでは立派なサクセス・ストーリーである。

砂漠化により農地を喪いつつあるアフリカだが、地下資源を売り払い資金はけっこうもっている。その金で武器を買い、船を買い、海に乗り出して海賊をしているぐらいである。食料がなくなれば、魚だろうがクジラであろうが食べられるならとっ捕まえろ。そうなることは目に見えている。

その時、日本は堂々捕鯨先進国としてクジラの捕まえ方、食べ方を教えてやればいい。もちろん、可愛いクジラちゃんの保護にやっきな欧米は反発するだろうが、飢えた胃袋の前には抗しえない本能を御することなぞ出来やしない。

ところで、クジラって美味しかったっけ?実は給食でしか食べたことがない。肉ならなんでも美味しい年頃だったので、気にしていなかったが、今にして思うとそう美味い肉ではなかった気がする。

クジラ肉愛好の方には申し訳ないが、しばらくは日本近海物のクジラで我慢していただくしかあるまい。

でも、多分裏道があると思う。国連なんて気にしないどこぞの国に捕鯨船を第三国経由で売り払い、クジラを獲らせて輸入しちゃえばイイだけ。少し高くなるだろうが、希少ものってことで納得すればいいだけ。

まァ、私は食べないと思いますがね。

コメント (4)
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