ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

からかい上手の高木さん 山本崇一朗

2018-01-19 12:16:00 | 

偏屈だと自覚はしているが、私はラブ・コメ漫画には関心がない。

ただ、この作品に関しては興味深いと思って、たまに読んでいた。ただし、かなり捻くれた視点である。

だいたい、男の子って奴は、気になる女の子がいると、わざわざ意地悪したり、ちょっかいをかけたりして関心を惹こうとする。それは好意の裏返しなのだが、ほとんどの場合逆効果となる。

好きなら好きだと、言葉で伝えたほうが遥かに効果があると分かるのは、概ね10代半ばを過ぎてからではないかと思う。まぁ、その頃には手遅れなんだけど。

私の邪推だけど、この作品の作者は、満たされなかった想いを抱いていて、それがこの漫画の土壌になっているように思う。ただし、男の子と女の子の立場を逆転させているところがミソだ。

だからこそ、この漫画は若い男性にウケた。私は少々、意地悪な目線で読んでいたが、こんなシチュエーションに憧れる男性の気持ちも分からないでもない。

分からないでもないけれど、そりゃァ、男の子の幼稚さを正当化しているだけだろうとも思っている。

困ったことに、大人になっても、このことが分かっていない男性もいることだろう。なまじ社会的立場とか経済力があるので、子供の時よりも性質が悪い。最悪なのは、本人に自覚がないことだ。

ストーカーなんて奴らも、この延長線上だと思う。たぶん、十代の頃にその幼稚さを自覚できないと、かなり拗れると思う。まァ、夢を打ち砕く現実を直視するのは辛いことは分かりますけどね。

コメント (9)
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