年をとったのかと思う一方、少し嬉しくもある。
子供の頃から、食卓に出されたものは何でも食べてきた。好き嫌いは、ほぼないと思う。ただ、自分で料理をするようになると、作らない、買わないものは自然と出てくる。
その一つにゴボウがある。別に嫌いではなかったが、なんでゴボウが入っているのか分からない料理は、けっこうあると思っていた。味もないし、美味いとも思わなかった。だから買わないし、料理に使うこともなかった。
ところがだ、最近はゴボウが美味しくて仕方ない。主に鍋ものや、味噌汁に使っている程度なのだが、あの微妙な甘さが癖になっている。野菜の高騰が財布に響く昨今、ゴボウはそれほど値上げしていないのも嬉しい。
もっとも料理のレパートリーの乏しい私。ゴボウを使うのは、味噌汁、鍋ものくらいだ。若い頃は、まったく関心のなかった食材でしたが、それを美味しいと思えるようになったことは嬉しいですね。
つくづく思うのは、味覚って年齢と共に変わるのだということ。私は食べ物に関して、好き嫌いはないが、それでも美味しいと思えるものが増えるのは実に嬉しいです。