ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

里芋

2018-01-26 12:03:00 | 健康・病気・薬・食事

面倒だと思い込んでいたことが、今にして思うと愚かしい。

食べ物に好き嫌いのない私なのだが、作るのが面倒だと思うと、まずその食材は買わない。

その典型的な一例が、里芋であった。要するに皮むきが面倒に思っていたからだ。実際、子供の頃、台所で母の料理の手伝いで、里芋の皮むきをしたことがある。

その際、ツルツルと滑る里芋に、えらく苦労した記憶があり、以来自分で作ることは滅多にしなくなった。もちろん、里芋を使った料理は好きである。特に煮っ転がしは好物の一つなのだが、母が作ってくれたもので十分であった。

また居酒屋などでメニューにあれば、たまに頼む程度で,ここ数年は酒を飲む機会を減らしていたので、里芋とは縁遠くなっていた。

ところで、母が亡くなってからの正月は、お節料理も食べなくなっていた。デパートなどで売られているお節料理は量が多すぎるし、味が濃すぎて私には合わない。でも、正月気分を味わいたいので、お雑煮だけは自分で作っていた。

我が家では子供の頃から、関東風のお雑煮が定番であった。ところが母が戦時中の疎開先であった四日市の高校の同窓会に参加したあたりから、関西風の白だしのお雑煮を作るようになった。

これは結構、私の好みに合ったので、母が亡くなる数年前は、いつもこの関西風のお雑煮を食べていた。長年食べ続けた母の料理の味も、時の経過と共に忘れつつある。

だから最近は、手の空いた時に思い出しながら、母の料理を自ら試行錯誤しながら作っている。この関西風お雑煮も、その一つ。ただし、あくまで母視点での関西風なので、厳密には違うはず。でも自己流は私もよくやる。

ベースは白だしなのだが、鶏肉、ニンジン、インゲン、ゴボウ、シイタケの他に里芋を入れていたはず。そこで、数十年ぶりで里芋の皮むきをやってみた。

驚いたことに、子供の頃の記憶とは裏腹に、わりと簡単に皮むきができた。考えてみれば、不器用な私でも数十年料理をやっていれば、包丁の扱いも多少は上手くなっていたのだろう。

ただ、面棟Lがりというか、手抜きをしたがる悪癖は治るどころか悪化している。ネットで里芋の料理方法の簡単な奴を探し出して、可能な限り楽な方法で料理している。

里芋の煮っ転がしなんざ、皮をむいた里芋を10分ほど沸騰したお湯にぶっこみ、酒と麺つゆを合わせた汁で軽く表面を炒めただけの手抜き料理。でも、それなりに美味しいから、まァいいや。

もちろん母は、もっと丁寧に料理していましたけど、私としてはこれで十分。この冬は冷蔵庫に里芋が常備してあるほど気に入っております。

コメント
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