ヌマンタの書斎

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今回の参議院選挙

2019-07-17 11:57:00 | 社会・政治・一般

盛り上がらないことこの上ない、今回の参議院選挙である。

もともと政治的な意義が薄れてきている参議院であり、また安倍・自公政権が安定多数を維持している状況下の選挙なので、有権者の関心が薄くなるのも当然であろう。

実際、投票率は50%台になるのではないかと予想している。そのくらい有権者は今回の選挙に期待していない。

有権者が政治に関心を持たないことが、政治に問題がない証と取るか、あるいは有権者の愚かな傲慢と取るのか悩ましいところです。

反面、参議院選挙に有権者の関心が薄いのも無理ないとも思っています。でも、今回の選挙への無関心の最大の戦犯は野党でしょう。

マスコミのミスリードに乗ってしまい結果が伴わなかった森友、加計問題に象徴されるように、野党はその存在価値を貶めている。もっとやれること、出来ることはあったはず。でも、やらない。

安直に森友、加計を叩いていれば、有権者は支持してくれると思い込めるその愚かさには呆れ果てるばかり。まァ元々有権者の意向には鈍感なのですが、その原因こそが、民主党政権の失墜の最大の原因であることを認識していないことが最大の問題です。

自民党の長期政権に嫌気が差し、変化を求めた有権者により、あの民主党政権は生まれました。でもマスコミと官僚が必死で支えても3年が限界でした。その最大の原因が、政治姿勢そのものでした。

これは民主党というか旧社会党、現共産党にも合共通するのですが、自分たちの信じる政治信条は正しいが故に、有権者は自分たちに投票するべきである。冷戦時代には、まだ社会主義が輝いていましたから、このイデオロギー優先主義は、それなりに意義があったでしょう。

しかし社会主義のイデオロギーが失墜しても、その大衆を導く政治家という態度を改めることがなかった。大衆は党の指導に従うことが最善の道だと信じて止まないその独善こそが、彼らを少数派に貶めている現実を直視しなかった。

その態度は冷戦崩壊後も変わらず、遂には旧社会党は分裂して消滅。同じく分裂した自民党の一部の組んでの連立構想から生まれた大野党こそが、民主党の実態でした。

それゆえに有権者の意向に冷淡な政治姿勢は相変わらず。皮肉なことに、民主党政権を支えたのは自民党を離れた実務を知る政治家たちであり、足を引っ張ったのは旧社会党出身者でした。

彼らがイデオロギーの残骸にすがり付けばつくほど、有権者の気持ちは離れていく。そのことを見て見ぬふりをしていたが故に民主党は大敗北して下野したのです。

その後、無様に分裂しましたが、有権者の声を聴かない政治姿勢に変化はなく、一部のマスコミや学者などの声ばかり聞いて、却って有権者からの支持を失っている。

そんな状態で参議院選挙に突入しているのですから、野党に勢いがある訳がない。

本当は安倍・長期政権には問題が数多ある。それを突くことが出来ない野党では有権者が期待できるはずもない。だから消去法で、嫌々自民党に投票する有権者はかなりの数に上るはず。

正直言えば、私も選挙には行きたくない。行っても白紙投票したい気分なのです。

与党の勝利は動かないでしょうけど、嫌なのは頑固な少数支持者に支えられた妙な(はっきりいえば馬鹿な)政治家が当選する確率が上がること。有権者の関心が低い選挙の最大のデメリットがこれです。

さりとて投票したい候補者がいない・・・困った問題です。

コメント
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