ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

リーマン以上か?

2019-07-19 12:43:00 | 経済・金融・税制

日頃ほとんどTVを視ないのだが、週末はその分視るように努めてる。

もっとも未だTVはアナログなので地上波は視れない。でもCS放送は契約しているので、こちらで十分というか、海外のBBCやCNNを視るには、CSで十分である。

日本のTVだと、国際ニュースは韓国との軋轢がメインになるが、欧米ではほとんど報じられることはない。当然であろう。極東の島国と半島国家の争いなんて、世界にはたいして影響がないのだから。

先週末だとアメリカ南部を襲う大型台風のニュースとイランがニュースの大半を占めていた。欧米と日本では報じる視点が違うので、これは致し方ない。

ただ、ネット上であれこれ国際ニュースを検索していると、地味だが無視できないのがドイツ銀行のリストラである。

実は数年前から、このドイツ最大の銀行の経営悪化は問題視されていた。詳細は省くが、その抱える負債は250兆円と言われている。もしドイツ銀行が破綻したのならば、リーマン・ショックを上回る財政危機が、世界経済を襲うとまで言われている。

これは決して誇張ではない。世界経済の三極のうち、ヨーロッパの中心であるEUは、ドイツ経済により支えられている。そのドイツ経済を危機に追いやるドイツ銀行の破綻は、EUのみならず世界経済に甚大な被害を与えると予測されている。

現在、日本と揉めている韓国経済が破綻しても、世界経済に与える影響は少ないことは、過去(IMF管理等)の実績から分かっている。しかし、ドイツ銀行の破綻が現実化すれば、その影響は欧米だけでなく遠く日本にも及ぶ。

かつては堅実な経営をしていたドイツ銀行であるが、東西統一以降、急速にその業績を伸ばしてきた。ただ、その内容が問題となっている。収益を異常なほどに株式、債券部門に頼り過ぎていた。

先日、行われたドイツ銀行のリストラは、この株式部門の大規模な縮小である。かなり大胆かつ強硬なリストラであるため、これを評価する声は大きい。だが、それでもその抱える巨額な負債を賄えるほどではない。

日本は関係ないと思う方もいるだろうが、決して他人事ではない。日本でも、このドイツ銀行絡みの債権、投資信託などの金融商品を購入している投資家はかなり居る。

厭らしいのは、日本で販売された金融商品の内、どのくらいがドイツ銀行絡みなのかが分からないことだ。債権が分割され、他の債権との持ち合い、混合などが進んだ(一応、リスクヘッジのためであるけど・・・)金融複合商品であるために、完全な把握が難しくなっているからだ。

だが、どれほどリスクヘッジをしても、ドイツ銀行の破綻を補えるほどの余力は、停滞気味の今の債権市場にはないと予測されている。実際、リスクの見積もりは算定不可だと断じる経済学者もいる始末である。

日本のマスコミは、もう少し世界の動きを正確に報じて欲しいものです。

コメント (2)
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