アメリカのトランプ大統領が、WHOへのアメリカの負担金支払いを停止するとの報が出た。
興味深いのは、報道に対する反応だった。
まず前提としてアフリカ初のWHO事務局長であるエチオピア人のテドロス氏だが、その就任当初から能力には疑問符が付いていた。アフリカに対して多額の経済支援を行っている北京政府の肝煎りの人選との噂は当時からあった。
シナの武漢市で新型肺炎の発生が報じられた時、積極的な対応を避け続けていたのがWHOであった。奇妙なくらいに北京政府の対応を褒め称え、この問題を過小評価していたのは、WHO自身であることは明白であった。
しかしこの新型肺炎は地域的なものとはならず、二か月と経たずして世界的な流行となり、近年まれな大規模な被害を生じてしまった。本来の役割をWHOが果たしていない事は明らかであり、欧米を中心にテドロス事務局長への非難が湧いて出てきたのも当然である。
私が妙に感じたのは、日本の一部の言論人の発言であった。テドロス氏への非難を人種差別に結び付けたり、反トランプの立場からのものであったりと、おかしな報道が相次いでいた。
なかでも滑稽だったのは、公金等の私的流用疑惑で都知事を辞めた舛添要一氏であろう。曰く「世界が力を結集して新型肺炎に立ち向かうべき時に、トランプ大統領は・・・」と苦言を呈している。
WHOといえば、台湾を国家として認めたくない北京政府の意向を汲んでか、台湾のWHO加入を断り続けていることを忘れたのか。シナ人との交流も多い台湾だが、今回の新型肺炎の拡散を最も抑制したのが台湾政府である。
その台湾と新型肺炎に関する情報共有を妨げているのが、当のテドロス事務局長である。世界が力を結集するのを妨げているのは、トランプではなくテドロスであるのが現実だ。
舛添だけでなく、おかしな言論を弄している人は他にもいる。今回の新型肺炎の大流行に対して、WHOが果たした、あるいは果たすべき役割を十分にこなしていると思っているのだろうか。
私は今回の新型肺炎の拡散は、これからだと思っている。比較的情報が自由に出回る西側先進国以外の国々では、既に拡散が始まっているはずだ。ただ、その情報が外に漏れていないだけであろう。
WHO、いったい何をやっているの?
WHOに限らず、ユニセフなど国連絡みでおかしな組織は他にもある。アメリカは国民の支払った税金が、このような不公正な組織に乱用されるのを嫌うが故に、資金負担の拒否などをしばしばやっている。
ところが日本では国連信仰とでもいうべきか、国連を絶対善と捉える人が多い。冷戦時代から国連が政治的な偏向をしていることは周知の事実なのだが、日本のマスコミ様は、この点に関して極めて鈍感だ。
私は日本政府も、WHOに対して資金負担の拒否を匂わせても良いと思いますね。