2022年(令和4年)の税収が当初見通しを三兆円近く上回り、68兆3500億円に達すると報じられた。
にもかかわらず国民年金の徴収期間延長や、値上がりする一方の厚生年金や健康保険料。そして消費税の更なる増税の噂と、庶民の心情を逆なでする話ばかりが報じられる。
挙句に走れば走るほど納税額が増える自動車走行税なんて話もある。ところが政府の税収は空前の増収なのだから、マスコミのみならず大衆が怒るのも無理ないと思う。
だが霞が関界隈では、増税は当然との思いが強い。なぜなら官庁が使える予算は増えていないからだ。たしかに歳入は増えているが、国債の発行残高も戦後最高額であり、既に国債の償還も始まっている。
現在、国債の償還(国の借金返済)は税収の2割弱である。手取り30万のサラリーマンが毎月6万円のローンを返済しているようなものだ。払えない数字ではないが、自由に使えるお小遣いが制約を受けるのは間違いない。でも、その程度の家庭なら結構あると思う。で、なんで増税?
しかし政府とりわけ財務官僚の見方は違う。既に日本国は債務超過にあり、債務の削減に本気で取り組まなければならないとマスコミを通じて、国民に広く訴えかけている。
日頃、反日発言を繰り返すマスコミも、この点に関しては財務省に極めて協力的である。厭らしいのは全くの嘘ではないが、視方によっては歪んだ視点だとも云えることだ。
債務超過とは、資産よりも負債が多い状態、すなわち自己資本がマイナスの状況を意味する。財務省が提示する日本国家の財政状態は、たしかに債務超過である。現時点で日本のGDPの2倍の負債があるのだから当然だろう。これはウソではない。
でも会計学の基礎が分かっていれば、疑問が生じるのは必然である。端的に言えば資産の評価がどうなっているのか、それにより財政状態は変わってくる。私が知る範囲では、資産の評価は取得時簿価である。つまり時価ではない。また収益還元方式による評価もしていない。
日本政府が膨大な海外金融資産を有しており、その利子配当収入により外貨準備高は常に世界トップレベルである。その金融資産を時価評価せずに債務超過だと云われても納得できない。
正直、私は財務省による情報操作の一環が、債務超過論だと思っている。そもそも日本の借金である国債の保有者は、日銀や政府系金融機関、民間の銀行、保険会社であり、日本人一個人が有する国債は微々たるものだ。
日銀や政府系金融機関が、日本政府に対して国債の早期返還などを求めない限り、財政破綻はあり得ない。また銀行や保険会社が日本政府の逆鱗に触れるようなことは、絶対にやらないし、出来る訳もない。その意味で国債の償還問題は、まだまだ危機的には程遠い。
では、なぜに財務省は財政危機を訴えるのか。その本音は予算の制約にある。
歳出(日本政府の支出)のうち国債の償還の割合は、現状2割弱である。そして、この割合は今後増える一方だ。つまり官庁が使える予算が年々低減していくのは明白である。だからこそ、新たな財源となる税収が欲しい。
官僚にとって予算は命綱である。予算を握っているからこそ絶大な権限が振るえる。予算を天下り先に配布できるからこそ、退官後に退職金の甘い汁が何度も吸える。その予算が減ることは、なにがなんでも避けたい。これが本音だと私は邪推しています。
ただし、ここまで書いて於いてなんだが、予算の削減は官庁だけでなく、民間とりわけ公共事業部門に多大な被害をもたらします。実際、民主党政権時代に財務省は公共投資を大幅に減らして、国民から大反発を受けました。予算の削減は正しい方向性ですが、やり方を間違えると不況を呼び込むのも確かなのです。
だから税収を確保しつつ、国債の償還と公共投資のバランスを取る必要がある。私は財務省はよくやっていると思っていますが、まだまだ覚悟が足りないとも思っています。
財務省に限らず官庁及び公共団体が、自ら身を削ってのリストラを同時並行でやらない限り、日本の財政問題は解決しないと確信しています。機会がありましたら霞が関の官庁街を実際に見てみるべきでしょう。
お暇そうにしているお役人様、けっこう散見しますよ。日本政府が自ら率先してリストラをやらない限り、財政再建は至難の道でしょうね。まずは国会議員の削減をして、立法府が範を見せるべきでしょう。10増10減ではダメです。
にもかかわらず国民年金の徴収期間延長や、値上がりする一方の厚生年金や健康保険料。そして消費税の更なる増税の噂と、庶民の心情を逆なでする話ばかりが報じられる。
挙句に走れば走るほど納税額が増える自動車走行税なんて話もある。ところが政府の税収は空前の増収なのだから、マスコミのみならず大衆が怒るのも無理ないと思う。
だが霞が関界隈では、増税は当然との思いが強い。なぜなら官庁が使える予算は増えていないからだ。たしかに歳入は増えているが、国債の発行残高も戦後最高額であり、既に国債の償還も始まっている。
現在、国債の償還(国の借金返済)は税収の2割弱である。手取り30万のサラリーマンが毎月6万円のローンを返済しているようなものだ。払えない数字ではないが、自由に使えるお小遣いが制約を受けるのは間違いない。でも、その程度の家庭なら結構あると思う。で、なんで増税?
しかし政府とりわけ財務官僚の見方は違う。既に日本国は債務超過にあり、債務の削減に本気で取り組まなければならないとマスコミを通じて、国民に広く訴えかけている。
日頃、反日発言を繰り返すマスコミも、この点に関しては財務省に極めて協力的である。厭らしいのは全くの嘘ではないが、視方によっては歪んだ視点だとも云えることだ。
債務超過とは、資産よりも負債が多い状態、すなわち自己資本がマイナスの状況を意味する。財務省が提示する日本国家の財政状態は、たしかに債務超過である。現時点で日本のGDPの2倍の負債があるのだから当然だろう。これはウソではない。
でも会計学の基礎が分かっていれば、疑問が生じるのは必然である。端的に言えば資産の評価がどうなっているのか、それにより財政状態は変わってくる。私が知る範囲では、資産の評価は取得時簿価である。つまり時価ではない。また収益還元方式による評価もしていない。
日本政府が膨大な海外金融資産を有しており、その利子配当収入により外貨準備高は常に世界トップレベルである。その金融資産を時価評価せずに債務超過だと云われても納得できない。
正直、私は財務省による情報操作の一環が、債務超過論だと思っている。そもそも日本の借金である国債の保有者は、日銀や政府系金融機関、民間の銀行、保険会社であり、日本人一個人が有する国債は微々たるものだ。
日銀や政府系金融機関が、日本政府に対して国債の早期返還などを求めない限り、財政破綻はあり得ない。また銀行や保険会社が日本政府の逆鱗に触れるようなことは、絶対にやらないし、出来る訳もない。その意味で国債の償還問題は、まだまだ危機的には程遠い。
では、なぜに財務省は財政危機を訴えるのか。その本音は予算の制約にある。
歳出(日本政府の支出)のうち国債の償還の割合は、現状2割弱である。そして、この割合は今後増える一方だ。つまり官庁が使える予算が年々低減していくのは明白である。だからこそ、新たな財源となる税収が欲しい。
官僚にとって予算は命綱である。予算を握っているからこそ絶大な権限が振るえる。予算を天下り先に配布できるからこそ、退官後に退職金の甘い汁が何度も吸える。その予算が減ることは、なにがなんでも避けたい。これが本音だと私は邪推しています。
ただし、ここまで書いて於いてなんだが、予算の削減は官庁だけでなく、民間とりわけ公共事業部門に多大な被害をもたらします。実際、民主党政権時代に財務省は公共投資を大幅に減らして、国民から大反発を受けました。予算の削減は正しい方向性ですが、やり方を間違えると不況を呼び込むのも確かなのです。
だから税収を確保しつつ、国債の償還と公共投資のバランスを取る必要がある。私は財務省はよくやっていると思っていますが、まだまだ覚悟が足りないとも思っています。
財務省に限らず官庁及び公共団体が、自ら身を削ってのリストラを同時並行でやらない限り、日本の財政問題は解決しないと確信しています。機会がありましたら霞が関の官庁街を実際に見てみるべきでしょう。
お暇そうにしているお役人様、けっこう散見しますよ。日本政府が自ら率先してリストラをやらない限り、財政再建は至難の道でしょうね。まずは国会議員の削減をして、立法府が範を見せるべきでしょう。10増10減ではダメです。