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人里離れた山奥に暮らしていれば、自然に人格は陶冶され、いつかは仙人にでもなれるのかと思っていた。ところが全く当てが外れた。人にもよるだろうが野生化が進むばかりで、以前にも増して怒りっぽくなってきて困る。
仏のみ教えによれば、怒るということは最も慎まねばならぬことのひとつらしいが、浮世から遠い山の中、もっぱら血圧を上げている。
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先日も5台のオフロードバイカーが戸台の方からやってきて、施錠された南門を通り抜けできないからと、牧柵を破り、放牧地を通り抜けて去っていった。そして一昨日、またしてもオフロードに乗った中年や青年5,6名が同じことをしているところに出くわした。
上で施錠しておきながら、下での規制が甘く、徹底していないからこういうことになる。間伐作業者にとっても、その都度作業を中断しなければならないから(その為に通行止めにしている)、こういう輩には大迷惑だろう。しかし、一向に改まらない。そうして週末が来ると、こうした規制を無視した者らの対応に、不快な思いばかりが積み重ねられていく。彼らはたいがい徒党を組んでいるから、態度も横柄で粗暴。(27日記)
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好天が続く。昨日OZWさんと、念願だった白岩岳に登った。詳報は後日に譲るが、もう少し山頂にいたかったと、今になって思う。また、その夜の星空には圧倒された。午前2時を回っていたろう、中天にはオリオン座が美しい光を放ち、138億年という膨大な時間をかけた、比類のない広がりを持つ大宇宙の神秘が、凍てる夜空から迫ってきた。かんと氏からは、労作が届いている。何しろ二夜をかけて8枚の作品である。素晴らしい!
すっかり寒くなって、水道が凍るようになった。牧場の仕事も、先行き不明のまま、余すところひと月を切った。週末には、またキャンプの予約がある。11月の22,23,24は連休で新月と重なるから、星への旅人や星の狩人がやってくるだろう。11月19日をもって牧場の仕事は終了するが、その後も山小屋およびキャンプ場の利用者には、できるだけ対応してゆきたい。
山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては9月5,6日のブログをご覧ください。Ume氏の美しい写真に、相応しくないことを書いた。かんと氏の星の写真にもご期待ください。e ozuさん、FE‐59さん、ありがとう、了解しました。