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Photo by Ume氏
昨夜、またしても上に泊まる。知人を送りがてら、鹿の夜間調査を行うことにして大ダオ(芝平峠)まで下った。鹿のことは後述するが、夜の森の中を走っていても、いつものような開放感というのか、充足感というのか、あの平安が一向に訪れない。また同じ道を引き返さなければならないということは、その日を終えることができず引きずったままいるということのようだ。いつも味わう夜の森の感慨とは、家路に就くという前提があってこそ初めて知る平安であり、安堵感であったのだ。誰が迎えてくれるでなくとも、陋屋であっても、帰るべきところに帰るからこそ暗い山道での穏やかな幸福感を、一日の報酬として密かに味わえるのだと納得した。
それとも野生化が進み、帰巣本能とやらが強まったとでもいうのだろうか。しかしそうなら、生活の大半はここにあるわけで、”巣”はむしろこの牧場管理棟のような気もするが・・・。
鹿は第2検査場に20頭ほど、貴婦人の丘に30頭以上がいた。群れには決まって、立派な角を生やした図体の大きな雄鹿が幾頭かいて、たくさんの雌鹿を従え、敵意を漲らせてこっちを見ていた。相変わらずだ。牧場を出てからは数頭を目視しただけで、大ダオ(芝平峠)では予想に反して確認できなかった。帰り道、大沢山にも行ってみると、広大な草地の光の届く範囲に鹿は1頭も見えない、いない。驚いた。鹿のことを聞かれると、いつも「漸減」という言葉で答えることにしているが、当たらずとも遠からずということだろうか。
さぁ、今日がまた始まる。天気は快晴、昨日は噴煙をかなりまで高く上げていた御嶽山の捜索、進むことを祈る。
Fさん、TDS君了解、多謝。山は秋色を深めるばかり。思いがけない人との出会い、再会の似合う季節です。山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては9月5,6日のブログをご覧ください。牧場、中級山岳、天下無敵の美しい星空へ、どうぞ。Ume氏のPhoto大好評につき、当分続けます。初冬の入笠の写真もお楽しみに。放牧期間も残り少なくなった牛たちも、ときどき割り込むつもりですが、またアイホンとPCで手こずっています。