雨は降ったり止んだりを繰り返している。時折雨が強まると霧は薄れ、渋さを増した森の紅葉が白い靄の向こうから見えてくる。落葉松の葉はいつしか黄色に赤味が加わり、またすでに大方の葉を散らした小梨の木々にも、紅く色付いた小梨の実だけが、まるで紅葉しているようだ。全体に色彩のトーンが赤色を増してくすんだ分、陰影が深まり、雨のせいもあってか重く、暗い。
雨の中を大沢山へ電気牧柵の撤収にいくと、伊那の谷は厚い雲の下でも上空には、薄青色した空が小さく見え、北アルプスの常念岳が影絵のように浮かんでいる。朝見回ったときは気付かなかったが、マナスル山荘の裏手の小梨の林に鹿が1頭罠に掛かって暴れている。以前にタヌキを捕獲した場所だ。つい先日、雷電様の近くで捕えた雄鹿には苦労したが、この鹿は雌だから、あれほど手を焼かずに済むだろう。
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きょうは二十四節気のうちの「霜降」で、この時期から、霜が降りたり、北風が吹くようになると物の本にある。そこで、早い気もしないではないが、タイトルをきょうより「初冬」として、Ume氏の入笠シリーズを続けることにしたい。
心配した天気もようやく回復の兆しを見せてきた。町田から来たというY氏も、キャンプの準備を済ませたようだ。どうか夜は、素晴らしい星空を堪能して欲しい。そうそう明日は北原のお師匠も登ってきて、ようやく北原新道の整備・草刈ができる。
山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては9月5,6日のブログをご覧ください。