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ツタウルシの紅葉 9月24日午前8時ごろの撮影
御前中は、灰色の空の下に薄いシルエットのように見えていた中央アルプスや北アルプスの峰々も、午後になって降り出した雨が雲の中に隠してしまった。雨に濡れた秋の草花、ノコンギクが、全体に黄色の色調に染まりつつある道端や森の中によく映える。
昨日はツタウルシについてあんなことを書いたが、赤く色付かないうちに萎れ、枯れかけているのは「焼き合わせ」一帯の落葉松の森の中だけで、他は大丈夫のようだ。あそこはいつもならどこの森よりも絢爛たるツタウルシの紅葉を見ることができる所だが、今年は年中霧が立ち込め、また雨もよく降っていたから、その影響でも出たのだろうか。
何か予定が入ると決まって、それを妨害するかのように雨が降る。明日は映画撮影と農協の理事者の牧場視察が前から決まっていたが後者は中止になった。撮影に関しては、幾日か好天が期待できるうちにと気を揉んだが、ここと同じような撮影要件を求められている場所は他にもあるだろうから、またまた先方の都合を待つしかない。それにしても、季節はどんどんと進む。放牧地の草の色は、いつまでも現状を保てるわけではない。
牧場視察については、現状を見て、知って、理解してもらうには滅多にない機会だと期待していただけに、残念だった。今後どんな方向に進んでいくにしても、これだけの潜在資源を有効活用しないまま、忘れてしまっていてはあまりにも惜しい。牧場に来て、美しい森や谷や渓流に接し、あるいは澄んだ星空を眺め、「入笠を見直した」、「入笠にもこんなところがあるのか」と言ってくれる人が増えつつあるのだから。
Fさん「ホンモノの御所平峠」とか「35年ぶり」とか「妻も大感激しました」とか、嬉しい言葉をたくさんありがとうございました。どっかのやっているキャンプ場の高級化などとは無縁の、あるがままの自然を喜んでもらいたいと願っています。巣鴨さん、それはよかったです。「天体望遠鏡が欲しくなった」人は誰かな。かんとさんの天体写真、ご期待ください。
入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27年の営業」を、また天体観測に関心のある方は「入笠牧場からの星空」をご覧ください。