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きょうは文句のない陽気で「小春日和」とか、「インディアンサマー」なんて言葉が浮かんでくるような日だった。1日通らなかっただけなのに、芝平の谷の紅葉の印象がまた少し変わった。老いた花魁(おいらん)の苦労が滲む厚化粧、とでも言えば伝わるだろうか。
露天風呂の冬支度に大分手間取った。煙突を外すかどうか迷ったが、去年と同じように取り外すことにして、使われていない古いバンガローにしまった。簾(すだれ)も一面だけ残し同じバンガローに収納した。一面だけ残したのは、最も脆弱なボイラーを雪から守るためで、ここはもちろん厳重にシートでも保護した。
今年は檜の風呂桶も、同じようにシートで養生したが、それは昨年、TDS君が蓋をしただけで済ませたのを見て、手抜きではないかというような不満そうな顔をしたからだった。蓋といっても、厚い断熱材の上に2枚の重いベニヤ板を載せ、その上に念のため重しをしたのだが、浴槽の一部は雨風に加え雪にも晒されるから、それで心配したのだろう。
今の時期、こういう仕事をキャンプ場の穏やかな木漏れ日の中でやっていると、小さかったころの里山で家族と一緒に薪を集めたり、冬用の野菜を室に貯蔵する手伝いをさせられたことを思い出す。今と違って、薪や炭は重要な燃料だったし、野菜を凍結させないようにしておくことは、どこの家でも初冬の大切な仕事であった。
当時は、何の感興も湧かない"労働"に思えたが、いまこうして振り返るとほのぼのとして、きょうの陽射しのような温(ぬく)味が感じられてくる。懐かしい。
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写真は2枚とも今朝、上に来る途中で撮った。初冬の雰囲気を見せるこの潰れそうな小屋の印象から、冒頭のような譬えが出たと誤って受け取られたなら、花魁があまりにも気の毒だ。紅葉も、これからは散るだけになって、最後に見せてくれている絢爛のどことない疲れを言ったつもりだったが。
牧場は19日で閉めますが、その後も例年と同じように、折角いただいた予約にはできるだけ応じたいと思っています。 なお、11月からは冬季営業となりました。カテゴリー別の「28年冬季営業の案内」を参考にしてください。料金を含め、営業内容は昨年と同じにしたいと思います。