入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

      ’17年「初冬」 (25)

2017年11月28日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 この時期、天気によって風景は大きく変わる。昨日の写真も、きょうの写真も、同じ1週間という範囲の中で写したもので、撮影者自身が驚いている。

 もう少し、鹿とその対策について書いてみたい。鹿の増加については、天敵であったオオカの絶滅、里山を含む山林の荒廃、そして猟師の高齢化、これらはよく耳にするもっともらしい理由付けである。いずれも間違えているとは思わない。思わないが、しかしこうした諸々のことは、時代の流れの中で起こるべくして起きた結果だと思う。炭や木材が燃料としての需要を失った。安価な外材が輸入されるようになった。山間の集落から人がいなくなった。食習慣から獣肉がなくなった。銃の厳しい規制が狩猟への関心を若者から奪った、等々。
 最後の、厳格な銃の取り扱いについて、ここで異を唱えようというつもりはない。なぜなら、これだけ増えている鹿に、銃の効果はそれほど期待できないからである。狩猟と駆除は、似て非なるものである。庭の隅でやる趣味の家庭菜園と、大規模な農業ほどにも違う。鹿の駆除はとても鉄砲だけで間に合うような段階、仕事ではない、それが正直な感想である。
 では、どうするか。大型の囲い罠の効果については、入笠牧場においてもそれなりの結果を出せたと思うが、ただしこれは固定式である。鹿は学習する。もし、年単位で設置場所を移動できれば、捕獲効率はもっともっと上がる。そう断言してもいい。が、ここでは囲い罠についてはこれ以上言及しない。
 それよりも、もっと効果が期待できるのが、鹿に対する避妊薬の開発であり、投薬である。ただしそれには問題が二つある。理由は分からないが現在は、こうした薬物の使用が法によって禁じられているらしい。避妊薬の使用は人にも認められているのに、それがなぜ駄目なのか。この方が現行の殺処分よりも極めて穏当な方法だと言えるし、鹿にとっても撃ち殺されるよりはいいに決まっている。これが解決すべき一点。
 もう一つは、鹿は牛と同じように、4っつの胃袋を持っている。このことが、法的問題を解決できたとしても、避妊薬の効果の点で、難しい課題となるはずだ。(つづく)

1年ぶりに年末年始の営業をすることにしました。また、12月最初の週末、14日のふたご座流星群の観測に合わせて上にいます。お出掛けください。
「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を。少人数の場合は一応ご相談ください。また他の団体と計画が合えば、少人数でも管理棟の予備の部屋10畳ふた間を利用することができます。

 

 
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