いつもより早く起きて、ゆっくりと山道を上ってきた。実は昨日も里に下った。重要な連絡が入ることになっていたのに携帯を忘れてしまい、止む無く午後の5時前に家に戻ることによって何とか事なきを得た。
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牧場の北門の少し手前で林道は大きく迂回する。その時に振り返ったら、遠く台形をした美が原の上部が白くなっているのが見え少し驚いた。標高では入笠とそれほど違いはないが、位置的にはここより3,40㌔北にあるから雪の訪れも早いのだろうと考え、その時はさほど気にしなかった。ところが、入笠山の山頂が見える場所まで来ると、雲で判然としないまでもどうも雪が降ったような白い物が目に付いた。
もしかすれば雪ではなく、白く見えたのは霜のせいかも知れないと思いつつ気になって、わざわざ大沢山まで行ってみた。しかし、そこからでもはっきりとしない。今も権兵衛山の北の斜面はまだ白い粉をまぶしたように見えているが、霜と思えば霜のようだし、雪と言えば雪のようにも見える。
用事があってマナスル山荘の本館に出掛けた際、昼時の忙しさでてんてこ舞いしていたS子さんに聞いたら「霜」、だと答えが返ってきた。雪か霜かの判定を彼女に委ねるのも面目ない話だが、雪なら日陰に少しぐらいは残っていそうなものだし、きょうはそういうことにした。
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周囲の森や林が色付き出すと、新緑のころと同じように樹種によってその違いが分かるようになる。黄色でも、赤でも、その色合いは微妙に違う、いや、大きく違うこともある。例えば今見えている白樺の葉は黄緑色が黄色に変わりつつある段階のようだし、落葉松の葉はまだ金色に輝く一歩手前と言えばいいのか焦げ茶色に近い。コナシの葉は1ヶ月以上も前から落葉しているがこの葉は黄緑、黄色、茶色と、1本の木に乱雑、強引に夥しい数の枝を伸ばした結果、その始末をつけかねているように見えたりして嗤う。
いち早く赤く色付いた山桜の葉はすでに散った木が多く、芽吹きのころ、白い清楚な花を咲かせる時、そして渋い朱色の葉に代わる時も加えて、山桜は3回も変化する。そしてどれも美しく、それでいて一歩控えて派手さはない。このごろになって、鮮やかな黄色の葉を見せつける細身の木も気になるが、名前は知らないままだ。
この牧の周辺に樹木の数がどのくらいあるのか想像もつかないが、その中で知っているのはあまりにも少ない。樹種により木々の葉の色合いが違うなどとウソブクのは僭越至極、赤面の至りだ。野鳥もそうだが、野花に樹木、図鑑を拡げては恋しい相手を探しあぐねて時は過ぎていく。
本日はこの辺で。
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牧場の北門の少し手前で林道は大きく迂回する。その時に振り返ったら、遠く台形をした美が原の上部が白くなっているのが見え少し驚いた。標高では入笠とそれほど違いはないが、位置的にはここより3,40㌔北にあるから雪の訪れも早いのだろうと考え、その時はさほど気にしなかった。ところが、入笠山の山頂が見える場所まで来ると、雲で判然としないまでもどうも雪が降ったような白い物が目に付いた。
もしかすれば雪ではなく、白く見えたのは霜のせいかも知れないと思いつつ気になって、わざわざ大沢山まで行ってみた。しかし、そこからでもはっきりとしない。今も権兵衛山の北の斜面はまだ白い粉をまぶしたように見えているが、霜と思えば霜のようだし、雪と言えば雪のようにも見える。
用事があってマナスル山荘の本館に出掛けた際、昼時の忙しさでてんてこ舞いしていたS子さんに聞いたら「霜」、だと答えが返ってきた。雪か霜かの判定を彼女に委ねるのも面目ない話だが、雪なら日陰に少しぐらいは残っていそうなものだし、きょうはそういうことにした。
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周囲の森や林が色付き出すと、新緑のころと同じように樹種によってその違いが分かるようになる。黄色でも、赤でも、その色合いは微妙に違う、いや、大きく違うこともある。例えば今見えている白樺の葉は黄緑色が黄色に変わりつつある段階のようだし、落葉松の葉はまだ金色に輝く一歩手前と言えばいいのか焦げ茶色に近い。コナシの葉は1ヶ月以上も前から落葉しているがこの葉は黄緑、黄色、茶色と、1本の木に乱雑、強引に夥しい数の枝を伸ばした結果、その始末をつけかねているように見えたりして嗤う。
いち早く赤く色付いた山桜の葉はすでに散った木が多く、芽吹きのころ、白い清楚な花を咲かせる時、そして渋い朱色の葉に代わる時も加えて、山桜は3回も変化する。そしてどれも美しく、それでいて一歩控えて派手さはない。このごろになって、鮮やかな黄色の葉を見せつける細身の木も気になるが、名前は知らないままだ。
この牧の周辺に樹木の数がどのくらいあるのか想像もつかないが、その中で知っているのはあまりにも少ない。樹種により木々の葉の色合いが違うなどとウソブクのは僭越至極、赤面の至りだ。野鳥もそうだが、野花に樹木、図鑑を拡げては恋しい相手を探しあぐねて時は過ぎていく。
本日はこの辺で。