入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’21年「秋」(43)

2021年10月26日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                                   Photo by Ume氏
 
 昨夜から今朝にかけての雨、1,700㍍のこの辺りでは雪、少なくとも霙だったようだ。昨日は第4牧区は小入笠まで、第1牧区は半分ほど牧柵の補修などをして少し雨に濡れ、風呂に入りたい気持ちを抑え難く、また山を下った。
 管理棟内にある風呂は、先日の零下4度の寒さであえなく故障、それに昨夏燃焼方式を石油からガスに切り替え追い焚きができなくなったため、この風呂を利用する機会はすっかり減ってしまった。里にいれば、暇つぶしを兼ねて日に2度、3度入ることもある者にとってこれはかなりの苦痛で、唯一の楽しみである晩酌を医者や暴妻に止められたようなもの、かも知れないと想像したりする。



 ともかくも、ド日陰の大曲がりに差し掛かったところで路肩に白いモノを見た。明らかに霜とは違っていた。さらに上に来ると、最早疑いもなく白いモノは雪が降った跡だと分かった。
 まだ10月である。気象予報は、悪天候の場合はそれを強調する傾向があり、きょうは「北風で体感ダウン」とか「沿岸部は暴風警報」などの言葉が見えたものの、昨日の雨の予報で「高い所では雪になる」というような警報はなかったと思う。
 どうも気象予報の悪口を言うと快く思わない者が約1名ほどいて、(「済まんな」)、それにこんな山の上の気象についてまで正確な予報を期待するのは無理だとは分かっている。しかしそれでも、昨夜のような霙交じりの雨は、厳冬期の湿度の低い雪に比べても厄介で、より危険でもある。2000㍍にも満たない山にこの時季に、霙であっても雪が降るというのはかなり珍しいことで、紅葉を求めて入山する人も多いだけに情報発信の価値はあったと思う。

 囲い罠の中に鹿が2頭入っている。罠は作動してないから出ようと思えば出れるはずなのに、さっきから入り口の数メートル手前で引き返すことを繰り返している。いざとなれば有刺鉄線や電牧を切る鹿が、上から落ちてくる罠のゲートの仕組みまでは知らないはずなのに、どうして怖れるのか不思議だ。

 Ume氏のきょうの写真は初の沢の大曲がり付近で撮ったもの。マユミの桃色がまた一段と濃くなった。山道には落葉が目立ち、紅葉もそれなりに始まった。本日はこの辺で。
 
 


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