驚いた、1日にして、いや、朝と夕方とで山室川の流れる谷の様相は一変していた。昨日の帰り、ここを通ったら朝はまだだった花が、たった10時間にも満たない間に咲き出していたのだ。上にいても確かに気温の高さを感じていたから、それでここの花の開花が一気に進んだのだろう。
いつもよりか早く上の暮らしを始めようかと呟いたばかりだったが、そうするのにこれでひとつ気掛かりがなくなった。山や谷はこれまでの殺風景で不愛想な色彩から、薄緑の淡い色彩を日毎に塗り重ねていくようだ。(4月24日記)
きょうは文句ない天気、牧場の指標木にしている山桜の開花が、すでに始まっていた。朝から鳥の声もよく聞こえてくる。ウグイスの声もする。
第1牧区へ上がったら、大きな青空と画して北アは三国堺から遥か中アは越百の先まで、白銀の長大な山並みが続き、その雪も視線が北に向かうに従い標高を下げ、後立山は山腹全てが白かった。ただ、その純白の色は最早冬の殺気のある冷たさとは違って、この時季に見られる気温差の感じられる色だった。
いつになくクッキリと見えていた御嶽山と乗鞍岳は、山容が男と女くらいの違いがあるのに、その違いがあって並び聳える二つの山は、それぞれがそれぞれを引き立てていると思いながら眺めた。
テイ沢を来た単独の登山者に沢の様子を聞こうと声を掛けたら、かなり荒れていて、丸太橋も痛みがひどいという話だった。また、倒木が登山路を塞いでいて高巻きを余儀なくされたとも言っていたので、この倒木については先日東部支所の所長からも聞いていて気になっていたから、急いで行ってみた。
沢に入るのは今年初めてだった。9か所に架けてある丸太橋のうち、下から2番目の橋のように、丸太を全とっかえするしかない橋もあれば、そうでないのもあった。また、倒木の処理はいずれすることにして、きょうは敢えて手を出さなかった。あの個所の高巻きは足場が不安定だし、あの状況を見て無理せずに引き返してくれたらという気持ちも内心あったからだ。
テイ沢の丸太橋については現在関係方面と話し合いを進めている。はっきりとすれば、ここでもお知らせしたい。
まだ連休の予約は大丈夫です。
キャンプ場を含む「入笠牧場の宿泊施設のご案内」は下線部をクリックしてご覧ください。
本日はこの辺で