朝5時半起床、まず風呂に入り、朝飯と弁当の用意を済ませ、そうなればもう家にいる理由はない。咲き始めたサツキだかツツジの花をしばらく眺めて、6時半には家を出た。
それから今朝もゆっくりと、山室川の流れる谷を上がってきた。荊口の「道場」の辺りから見た落葉松の林はいつの間にか鮮やかな緑の色に染まり、薄い緑色のケヤキやクヌギと競うように里山の豊かな表情を見せていた。
芝平の公民館の少し手前、毎年一番先に咲き出すヤマナシの白い花が咲き始めていたのには驚いた。牧場でも見慣れた木だから多分間違いないはずだ。それとは対照的に、少し先の分校跡の豪華な桜はその峠を過ぎたようで、葉桜が目立つようになってきた。花の最盛期は、次第に標高を上げつつあるようだ。
住む人のいなくなった廃村の春は侘しさが漂う。それでも主のいない荒れた家の庭にも律義に今年も何種類かの花が咲き出し、いつもの春と変わらない。谷を流れる山室川も、赤や桃色が点在する両岸の風景に清新さを添え、爽やかな音を立てて流れていた。常緑樹であるサワラやモミなどもよく見れば新しい葉を枝先に伸ばし、その部分だけは疲れ気味の深緑の色とは違って、若々しさを感じさせる明るい緑色をしていた。
峠に出ると、もう外した方が良いと思う通行止めの馬がそのまま放置されていた。あれでは、肝心な時でも無視されてしまうに違いない。
この辺りまで上がってくると、森の様相は里とくらべたら1ヶ月以上も遅く、落葉松の林は遠くからは薄い緑の色が靄のかかったように見えるだけで、その他の樹種も芽吹きは始まっていても、まだ浅い春の中に躊躇っているようだった。
午後は急に気温が下がり、雨まで降り出した。時折風も強く吹く。全くこの時季の気温の変化の激しさには慌てさせられる。
そんな天気の中でも改めて見ると、ここから目に入る雨に濡れたコナシの木全体が大分ブドウ色を帯びるようになってきた。山桜の木は開花も始まっているし、後10日もしないうちに、今の色彩の乏しい愛想のない森や林は、もっと生気に富んだ明るい風景に変わるだろう。
きょうで水系統の問題は解決した。明日からキャンプ場にも人が来る。大分忙しくなる。
まだ連休の予約は大丈夫です。例年ながら連休は比較的空いています。
キャンプ場を含む「入笠牧場の宿泊施設のご案内」は下線部をクリックしてご覧ください。
本日はこの辺で
それから今朝もゆっくりと、山室川の流れる谷を上がってきた。荊口の「道場」の辺りから見た落葉松の林はいつの間にか鮮やかな緑の色に染まり、薄い緑色のケヤキやクヌギと競うように里山の豊かな表情を見せていた。
芝平の公民館の少し手前、毎年一番先に咲き出すヤマナシの白い花が咲き始めていたのには驚いた。牧場でも見慣れた木だから多分間違いないはずだ。それとは対照的に、少し先の分校跡の豪華な桜はその峠を過ぎたようで、葉桜が目立つようになってきた。花の最盛期は、次第に標高を上げつつあるようだ。
住む人のいなくなった廃村の春は侘しさが漂う。それでも主のいない荒れた家の庭にも律義に今年も何種類かの花が咲き出し、いつもの春と変わらない。谷を流れる山室川も、赤や桃色が点在する両岸の風景に清新さを添え、爽やかな音を立てて流れていた。常緑樹であるサワラやモミなどもよく見れば新しい葉を枝先に伸ばし、その部分だけは疲れ気味の深緑の色とは違って、若々しさを感じさせる明るい緑色をしていた。
峠に出ると、もう外した方が良いと思う通行止めの馬がそのまま放置されていた。あれでは、肝心な時でも無視されてしまうに違いない。
この辺りまで上がってくると、森の様相は里とくらべたら1ヶ月以上も遅く、落葉松の林は遠くからは薄い緑の色が靄のかかったように見えるだけで、その他の樹種も芽吹きは始まっていても、まだ浅い春の中に躊躇っているようだった。
午後は急に気温が下がり、雨まで降り出した。時折風も強く吹く。全くこの時季の気温の変化の激しさには慌てさせられる。
そんな天気の中でも改めて見ると、ここから目に入る雨に濡れたコナシの木全体が大分ブドウ色を帯びるようになってきた。山桜の木は開花も始まっているし、後10日もしないうちに、今の色彩の乏しい愛想のない森や林は、もっと生気に富んだ明るい風景に変わるだろう。
きょうで水系統の問題は解決した。明日からキャンプ場にも人が来る。大分忙しくなる。
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