入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’23年「夏」(19)

2023年06月24日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 ブログの作成画面が変わってしまったので、大いに戸惑っている。文字サイズも果たしてこれでいいのか分からない。
 
 何度も同じことを呟くが、古い人間なので、一度覚えたことに固執して、新しい世界へ出ていこうという気がしない。炊飯器、チェーンソー、そして何よりいつまで経っても馴染めないこの四角い箱、PC。最近はこれらの例に掃除機が加わった。
 1町歩の土地に10坪ほどの菜園で満足している者には、それ以上は原野のままであって一向に構わないと思っている。誰かのように栗の木を植えたり、柿の木を植える気にはならない。
 そういえば、履物屋を止めて蕎麦屋を始め、結果全てを失った気の毒な人の例もある。年を取っても好奇心は失いたくないが、自分の許容する極めて狭い範囲の中で満足できればいいと思う。
 ついでに言えば、賭け事、勝負事にも一切興味がない。

 この部屋からでも、牛が草を食んでいる様子が見える。17年間見続けてきた見慣れた風景で、それでいて飽きない。
 のんびりと好き勝手にやっているように見えて、このごろは食べることが彼女たちに課せられたかなり過酷な仕事だと考えるようになってきた。何しろ1日に体重の12パーセントもの草を食べなければならないのだから。
 人だって、貧しい国の人、いや遠い時代のご先祖さまたちもそうだったに違いない。庶民が肉も食べ、魚も食べ、甘い物も食べられるようになったのはそれほど昔のことではないだろう。
 あの牛たちと同じように、味覚などに拘る余裕などなく、腹が膨れればそれでよしとしてきた時代が、ついこの間まであったような気がする。

 きょう富士見に下って食料を買ってきた。限られた知識が、限られた分野にしかないように、料理も同じようにあまり多くの品を作れるわけではない。特に野菜を使った料理は、手が掛かるし、生で済ませる方が多かった。
 あまり栄養のないキュウリ、大根、ナスなどは、努めてよけて使わないできた。ところが、今はキュウリの季節だとのたまう人がいて、キュウリを食べない者に食を語る資格はないくらいに言われた。そして、叩きキュウリのごま油風味というのを教えてくれた。
 そういう料理、と言うほどの物ではないが、知ってはいた。半信半疑で自作し、食して以来、もう1ヶ月以上になるが毎夜食べている。漬物が必要ではなくなった。

 春ゼミの声に混じってウグイスとカッコウの声がする。牧場の午後、牛たちも反芻を始めたらしく、草原に背中しか見えない。

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 本日はこの辺で。 明日は沈黙します。

コメント
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