入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’23年「夏」(11)

2023年06月13日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

  Photo by Ume氏

 先程まで誕生したばかりの青空が出ていた。それがいつの間にか朝霧が立ち込め、もう、いつもの梅雨の朝となってしまった。しかし、こういう天気の方がコナシの白い花も、背景となる緑の色も、一段と映えるような気がする。特に目の前のキャンプ場のコナシよりか、同じ木でもその向こうの林道に沿った一叢の花の方が数もその色も見事だ。頼みもしない霧の演出も加わって、それも褒めてやりたい。
 
 過去1週間の平均歩行数が1万歩を越えている。信じられない。そんなに歩いているとは思わなかった。
 まあ、確かに歩くことは歩く。昨日は第4と第2の電気牧柵の点検をしたら、第4は問題なく7000ボルトを越えていたが、第2の方は電圧の数字が出ない。さあそうなると他の仕事を中止しても、不良個所を徹底的に探さなければならないから歩行数は増える。
 とりあえず行ったり来たりを繰り返し、その度に電気を入れたり切ったりもしなければならず、それでも何とか6000ボルトを確保できた。気になっていた痛んだリボンワイヤーも約200㍍くらいを、その際もう少し良好なものと取り換えた。
 
 他にも牧柵の補修があったり、また雨の中、またしても撮影の下見があって3箇所の候補地を案内したり、それに幾つかの問い合わせも加わるやらで結構忙しい一日だった。

 こうした作業は牧守としての当たり前の仕事である。本人はしかし、必ずしもそう捉えてはいない。単純に、いい一日を終えるための個人的な努力だと解釈している。
「いい一日を終える」、これこそが今の最大の目的であり、願いだと言ってもいい。牧場の作業と同じように、酒もビールもそのために必要なのであって、他に代替できるものがあればそうしてもいい。ただし、ないだろう。
 夕暮れ、一人で味わう山の中の平安、それを団欒とか団居(まどい)とか呼べるかどうか。しかし今、これに代わる快楽も幸福もない。そして、なくていい。有難う入笠牧場。

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 本日はこの辺で。

 

 
コメント
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