会場にはちょっと顔を出しただけで、こんな写真しか撮れなかった
慌ただしい日が去っていった。そして虚脱感が長く後を引いた。「大成功だった」と言ってくれた人もいれば、多数の人が「よかった、感動した」と言ってくれ、29日の平澤真希氏のピアノコンサートは概ね成功裏に終了した。その陰で多くの人、企業にも賛同し協力して貰えたからこそできたことで、そうでなかったならこういう結果にはならなかったと痛感している。本当に、感謝に耐えない。
この話は、撮影の場合と同じく牧場内のある限られた場所、通称「アラスカの森」を貸すということで始まった。ところが次第にそれだけでは済まなくなってきて、この企画に関する諸々の雑用までが覆い被さってきた。
プロデューサーもいなければ、監督もいない。渉外を引き受ける人や、制作の現場を率いる人もはっきりしないまま「ネイチャーピアノチーム」は動き出し、普段撮影現場で目にしていた以上の混乱が次々と出来した。
ピアニストである平澤氏も、いつものように設定された演奏会場で幾つかの曲目を弾けば終わると言う話ではなかった。あらゆることが氏の小さな肩に降りかかっていき、一番苦労した人と言っても間違いないだろう。
それでもよく折れずに、投げ出さず、最後まで意志を貫いた。その勁さに改めて感心したと、ここで呟いておく。
きょうから8月、下界では炎暑の夏は今真っ盛り、天気予報では「危険な暑さ」という言葉が毎日のように聞こえてくる。にもかかわらず、この呟きの題名は、もうすぐそこまで来ている高原の「秋」に変わる。
すでに牧草の色は変化を始め、澄んだ青空に赤トンボも目に付くようになる。考えてみればあのコンサートが、われわれの「夏」だったのかも知れない。
心の中で呟いておく。みんな、ありがとう、有難かった。すぐ大声を出して済まなかった。
「大日本湯渡り党」の同士諸君、秋になったらまたあの温泉へ行って、ゆっくりと湯に浸かろう。きっといい秋が迎えてくれる。
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本日はこの辺で。