イカリソウの花の時季は4月だが、すぐに続く旺盛な葉の成長に譲り、開花している期間はそれほど長くない。赤か白い花が咲くが、主役は花よりも葉なのかと思うほど元気で、いまだ枯れ尽きず、散らない。山野草の生命力に感心している。
モミジの葉は大分落葉し、はてその処理をどうするかと迷っている。これから迎える寒い季節、あの落葉が来春に芽吹いてくる草木に一役買っているかも知れないと思うからだが、特に、ようやく片葉を脱したカタクリのことが気になる。
こんなふうに、もう春のことを考えたりすれば、始まったばかりの冬は気を悪くするだろう。しかし、とっくにこの季節に対する思い入れがなくなってしまったのだから仕方なく、長い冬ごもりの間には越年も含め、せいぜい雪の入笠へ行くことぐらいしか考えていない。
いやそれに加え、もうひとつあった。今冬は、もしかしたら最後になるかも知れないスキーを是非やろうと考えている。もっとも、もっと寒くなればそんな気も失せて、炬燵の虜囚で終わるかも知れないが。
そういえば、星の狩人かんとさんが冬の星々を求めて来るはずだ。通信を調べてみたら、12月の13日から3泊となっている。しかしこの予定は、今から半年も前の4月15日に送られてきた年間予定で、それが生きているのかは分からない。
それに迂闊にも13日には別の予定を入れてしまっている。出来たら1日延ばせるか、この場を借りて都合をお聞きできたら有難い。
上は寒い。しかし、寒いからこそ、冬の星座の魅力はまた一段と増す。一番近い星の瞬きでも40兆キロ余の彼方にあって、「悉く皆」はそれ以上に遠い。
「冬の星きみなりき」と言い、それも「ひとつをば云ふにはあらずことごとく皆」と言った歌人はそのことを知っていたのだろうか。
夜道の散歩はまだ控えているが、冬のダイヤモンドを頭上に仰ぎながら歩くぐらいの元気なら、まだある。
冬の夜の星君なりき一つをば云ふにはあらずことごとく皆 与謝野晶子
本日はこの辺で。