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紅葉が一番早いのはツタウルシかヤマザクラだろう。来る途中の山道に、大分落葉が目立つようになったが、それらは紅葉一歩手前で散った多くは病葉(わくらば)で、紅葉とは言えない。
ツタウルシの葉が赤く染まるようになると、季節は一段と進み、秋色は日増しに濃くなる。しかしそれも1ヶ月だろうか、いくら長い秋を望んでも、やがては艶やかな季節は老いた人のように精彩を失い、次の季節が待っている。秋を心待ちにしていた間の方が、実際の季節よりも余程長いかも知れない。
秋の来ることばかりを願うようになったのは、いつのころからだろう。こうやって、2千メートル近い牧場で働くようになったころからだとすれば、10年以上ということになる。いや、夏という季節に何の感興も抱かなくなったのは、恐らくもっともっと以前のことだろう。
今年、ここには夏が来なかった。しかし、秋は確実に来る。いや、もうすでに来ている。春、夏、秋と今年3回来てくれた中高年登山者のKさん夫妻は設営を終え、焚火でも始めたらしい。榾の燃える音がここまで聞こえてくる。Kさんの友人2名は、時代遅れの山小屋泊まりだが、秋の木漏れ日を浴びながら入浴するというので、ビールを忘れないようにと言っておいた。
焚火が恋しい季節、当キャンプ場は一応「直火可」。ただし所定の場所に限られ、どこでもそれができるわけではないので念のため。
これからの季節は時代遅れの山小屋がオススメ。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」と「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。