入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’17年「秋」 (29)

2017年09月18日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

 昨日、第1牧区で強風を体験していた時、それはすっかり台風18号の影響だと思っていた。ところが台風はまだその時、九州の南端近くで上陸を窺っていころだったと後から知って、呆れた。
 そして昨夜1時ごろだったか、HAL(犬)がやたら吠え、風が吹き荒れ、家がガタガタ音を立てているので目が覚めた。台風については夜になってくどいほど報道されていたから、それこそが間違いない18号台風だと分かった。分かったが、布団の中で我が陋屋が悲鳴を上げるたびに、さてその弱点は奈辺にあるかと半ば夢現つの中で案じながらもなす術なく、そのうち眠ってしまった。
 明けてきょう、牛や牧場が心配だったから少しでも早く上に来たかった。ところが本日は「敬老の日」で、何やらの端役を与えられてもいた。で、それも無視できず、やたら気ばかり急いてイラついていたところ、幸いなことに盟友TDS君が「区長代理」という要職にいて、こちらの事情を察してくれたばかりか赦されて、何もしないまま逃亡者のようにして来てしまった。
 いやぁ、本当に下といい上といい、いろいろあれこれ後からあとからキリもなく、これが〝村落共同体″で暮らす者のややこしさである。ただ遺憾ながら、その責を充分に果たしているとはとても言えない。
 さて、道中の心配は上に来て安堵に変わった。第4牧区は小入笠まで登り、第1もそれなりに見回ったが、両牧区の牛も牧柵などにも、台風の目立った被害はなかった。ただキャンプ場Cに、コナシの枝が多量に散乱していたのが台風の名残とも言えた。
 かくして3連休、来訪者はゼロで終わった。

 秋到来。ボツボツ予約が入るようになりました。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。
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     ’17年「秋」 (28)

2017年09月17日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨夜の風と雨のせいだろう、上がってくるとき、道路の上に大分落葉松の落ち葉が目に付いた。さすがにこの天気ではキノコ採りもいないだろうと思っていたが、一人だけいた。「池の平」より少し手前の、希少金属が発見されてひと頃、各地から来た車の停車場になっていた場所だ。声を掛けたら、「イヤー駄目だ」という声が返ってきた。

 こんな天気の日に行って何をするのかと聞かれることがある。こんな天気だからこそ行って、牛たちの無事を確認するのが牛守の務めなのだから仕方ない。ただし、楽ではない。
 第1牧区に上がっていくと、電気牧柵のリボンワイヤーが風に激しく煽られ、今にも切れそうなほど揺れていた。それどころか、ゲートが強い風の力で閉じたり開いたりを繰り返していて仰天した。すぐ対処しようとしても強風のため、軽トラのドアを開けるだけでも容易ではなかった。
 こういうときに牛守がまず心配することは、こんな悪天の日にもし牛に脱柵でもされたらということで、早く見付けることができてよかった。 
 牛たちは群れになって、北東からの風を避けるように中断の落葉松林の横にいた。図体だけは大きいが、人間で言ったらまだ幼児である。それがちゃんと、それなりの対応を心得ているらしかったが、サテ?
 第4牧区は入笠山が背後にあるため、風は比較的穏やかだった。1頭が、雨具を着た異様な姿の人間の接近に逃げようとしたので、いつもの大声を出したら、それでこっちが分かった。昨日あんなことを書いたからではないはずだが、珍しくマッキーが異常接近してきた。何度か制止を試みたら、ようやく止まって、そのまま見送ってくれた。それがきょうの写真。
 
 すごい音がしたので外に出たら、肥料の上に置いたトタンが3枚も風で飛ばされていた。風は強まるばかりだ。

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     ’17年「秋」 (27)

2017年09月16日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

 台風18号の接近が心配されている。稲刈りが始まったばかりだというのに、ここで台風に急襲されたら、折角たわわに実った稲穂はいちころでなぎ倒されてしまうだろう。機械化が進んだ現在は、そんなことはあまり問題ではないかも知れないが、ベターと倒れた稲を見るとつい手刈りしていた子供のころの記憶が甦り、「厄介だなぁ」という気分になる。
 今でも昔ながらの稲の束をハゾ掛けした田を見掛ける。手はかかるが自然乾燥の方が米が美味いそうだから、きっと自家消費用なのだろう。味にこだわる農家はこのごろ収穫量を抑え、肥料も抑制するとも聞いた。
 稲作は神代のころから日本の屋台骨だったはずだが、この何十年かで機械化が進み、その姿が大きく変わろうとしている。ただ、来る途中に目にする黄色く色付いた稲田の美しさだけは今も変わらない。
 余計なことだが、「稲田」と書くとどうもあの人のことが頭に浮かんでしまい、良くない。
 
 雨の降らないうちに塩をやろうと第1牧区に行けば、牛たちに無視された。そんなときはそのままやらずに帰ってくる。牛のおこぼれを狙う鹿を喜ばすだけだからだ。鹿の落とし物が大分目に付くようになってきた。
 第4牧区の牛たちは、笛の音を耳にして素直に下りてきた。驚いたことに1頭の和牛が、マッキーが独占していた塩鉢に近づいたと思ったら、何と押しのけしまった。追われたマッキーはすごすごとその他大勢と一緒に、もう一つの塩鉢に甘んじた。動物の世界は雄が絶対だと思っていたが、人間界のようなことがこのごろは牛の世界でも起きているのだろうか。しっかりしろ、マッキー!

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     ’17年「秋」 (26)

2017年09月15日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

 
 「Ume氏の秋」、これ1枚だけで余分な言葉なぞ必要ない。
 
 朝一番で、昨日半対峠に行くのを断念し疲労困憊で引き返してきたI夫妻を乗せ、小黒川林道を下った。この谷の渡渉個所は初夏に、赤羽隊が白岩岳から下ってきたときも説明を誤り、苦労させた因縁の場所だ。今回のI夫妻も、目印にするように言った岩が撤去されてしまっていたため、何とか小黒川の川床までは下ったものの渡渉点も、対岸の半対峠に至る登路も見付けることができなかったということだった。
 そんな事情を聞いて昨夜の帰り際、一応このコースを勧めた手前、ならばそこまで案内しようと言っておいたのだ。そして、その場合はもう1泊することも、言い添えておいた。
 小黒川の渡渉に少々手間取ったが、対岸の大岩まで案内して、そこで二人と別れた。法華道よりもさらに500年近くも昔の古道「石堂越え」の名を残す川床に立ち、初めて周囲の渓谷を目にしたのはいつのことだったろう。

 さて今度は予定通りに歩けたらしく、先ほどI夫妻より連絡が入った。まだ2,3キロはあるらしいが、好評だった風呂を今夜も用意して待つことにする。
 
 昨日謝意を述べた下りで、肝心のM田夫妻の名前を落としてしまい、大変申し訳ないことをしてしまった。また、当日のブログを読んだUme氏から「キシャヤツデ」ではなく「キシャヤスデ」だと誤りを指摘された。いろいろと、手落ちが続く。
 そんな中、Kさんから久しぶりに励ましの言葉を頂戴した。有難く、思いを新たにした。
 もう一度、M田夫妻、H本、Y田さん、Umeさん、そしてKさん、ありがとうございました。

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     ’17年「秋」 (25)

2017年09月14日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

申し分のないすっきりとした秋空。きょうの写真は予告の通り、Ume氏入魂の一作。
 
 撮影日:’17年9月13日
 撮影場所:ヒルデエラ(大阿原)
 撮影:ドローンによる空撮

 8年に1回のはずが、昨年に続き今年もテイ沢にキシャヤスデらしきが相当数発生している。落葉を食べては土に変えるということをしてくれているらしいが、大量発生で1976年に小海線を止めてしまった話も聞く。普段は地中で暮らしていて、交尾の相手を探すためにこうして地上に出てくるらしい。自然界のことは本当に奥が深い。感心する。
 こういう虫の研究をしている年配の女性もいて、夜にでも連絡するつもりだが、ビニール袋に入れて送ってくれと言われたらさて、ご要望に応えられるか・・・。

 H本さん、Y田さん、M田さん、今度はもっとゆっくり出かけてください。それにしても大変なお気遣い、身に沁みました。
 そうですか、どんな酒場か想像するだけですが、赤羽さんのお気入りなら、上京の機会あれば訪ねてみたいものです。ちょっと、紅灯の巷を思い出しました。
 半対峠へ行った夫婦はまだ帰ってこない。すでに露天風呂の準備はでき、今夜は風呂の中から二人だけで秋の星空を満喫できるはずだが。

 明日も「Ume氏の秋」にご期待を。

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