市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

秘密のヴェールに包まれていた閉鎖都市ウラジオストク・・・現在の実態(その1)

2009-12-06 09:10:00 | 国内外からのトピックス
■大河ドラマ「天地人」がおわり、先週から司馬遼太郎の歴史大作である「坂の上の雲」がNHKで放送を開始しました。今後、3年間にわたり、年末にかけて順次放送されるようですが、この番組で、もっとも注目されるであろう日本海海戦で歴史的敗北を喫したロシアのバルチック艦隊が目指していたウラジオストクを、このほど訪問する機会がありましたので報告します。

 ウラジオストクは、日本海を隔てて日本の対岸にある人口70数万人といわれる都市です。半島の先端に位置しており、周囲三方向を海に囲まれた港町で、日本では「沿海州」と呼ばれるプリモレスク県の州都です。


ウラジオストク市内の目抜き通り。欧州的なたたずまいの建物が両側に並ぶ。↑ 

 人口70数万人にしては、規模が大きな感じがしますが、地元市民の話によると、ウラジオ市内に住民票がある場合、保有する自動車に課税される自動車税の金額がベラボーに高いため、わざと市外で自動車を登録して税負担を軽減しようと、住民票も市外に移している人が相当多いためだそうです。

■ウラジオストクに限りませんが、ロシアでの車の増加はすさまじいものがあります。故障が少なく、耐久性がよく、内装も丁寧に作られている日本車は、ロシア人のあこがれの的です。これらの車は、圧倒的に右ハンドルの日本車です。ウラジオストクでも、日本製の四輪駆動車を非常に多く見かけます。これらのほとんどは日本から輸入された中古車です。


ウラジオストクに入港しようとする日本からの貨物船。デッキには中古車が載っている。

 日本との間で、一大ビジネスに成長した中古車業界も、ロシア連邦政府の国産車奨励政策のため、高額な関税が課せられることになり、大きな波紋をハバロフスクの取扱業者や市民に及ぼしました。連邦政府は政策をさらに徹底すべく、右ハンドル車禁止令を出そうとしましたが、革命も辞さないとする市民らの抵抗に遭い、この法律は頓挫しているようです。


朝晩の通勤ラッシュ時の凄い混雑。ほとんど右ハンドルの日本車。もともと信号が少なく、立体交差も限られ、右折レーンもなく混雑に拍車がかかっている。道路横断にはひやりとさせられる。市街中心部には専用駐車場が全然ないため、道路わきにはずらりと駐車しており、歩道にまで車が溢れ、車両同士のすれ違いスペースもままならない。

【ひらく会海外取材班・この項つづく】

コメント
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