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重い障害の男児、小学校へ

2015年03月28日 01時20分27秒 | 仕事

重い障害の男児、小学校へ

臨床 2015年3月27日(金)配信毎日新聞社

 重い染色体異常の一つ、18トリソミーで生まれた東京都新宿区の松本虎大(とらひろ)君(6)が4月、養護学校に入学する。18トリソミーは心臓病などを伴い、小学生になるまで成長できるのはわずかだ。両親や周囲の人々は、大きな一歩に期待を寄せる。

 ●心臓病抱え誕生

 虎大君は、母直子さん(45)に抱き上げられると、丸い瞳でじっと見上げた。「どう、いい気分?」。直子さんが話しかけると、いたずらっ子のようにニッと笑い、握った右手を自分のあごにトントンと当てた。「YES」という意味だ。立ったり話したりすることはできないが、次第に表情や仕草で気持ちを表そうとするようになった。

 虎大君の障害が分かったのは、妊娠8カ月の時だった。それまでの経過は大きな問題がなく、父哲(あきら)さん(45)は「頭が真っ暗というか、真っ白になった」と振り返る。出産前には、医師から「どこまで蘇生しますか」と確認された。すぐに亡くなってしまう可能性があったため、「呼んであげられるように名前を決めておいてください」とも言われた。

 生まれてきた虎大君は体重1927グラムで、平均体重の3分の2に満たなかった。重い心臓病を抱えていた。

 明日までは大丈夫か、数日は持つか――。先が見えない中、松本さん夫婦は毎日新生児集中治療室(NICU)に通い、帰宅する時は必ず虎大君の写真を撮った。いつも「これが最後になるかもしれない」と思ったという。

 ●旅行、映画出演も

 3カ月がたち、退院できた。親子3人で並んで寝たり、散歩したりという、両親の小さな夢がかなった。ただ、虎大君は急に呼吸が停止することがあったため、交代しながら24時間体制で寄り添った。

 2歳になって間もなく、風邪がもとで一時、深刻な状況に陥ったことがある。その後、直子さんは沖縄旅行を決意した。飛行機での移動や環境の変化は不安だったが、「今やれることをやらなきゃダメだ」と思ったという。

 家族のあり方をテーマにしたドキュメンタリー映画「うまれる」シリーズにも出演した。直子さんは表に出ることを迷ったが、寄せられた反響は共感や励ましばかりだった。18トリソミーの子を持つ家族の会では、思いを共有する仲間ができ、子どもが亡くなった家族とも交流を続けている。

 主治医の岩崎博之・東大助教(小児神経)も、さまざまな挑戦を後押ししてきた。「いつ体調が変わるか分からないからこそ、家族で過ごす一日一日を濃いものにして、楽しんでほしい」と語る。

 18トリソミーは、妊娠中や出産直後に亡くなるケースも多い。同病院で2000~09年に診断を受けた37人のうち、生まれたのは15人。1年以上の生存率は33%だった。長く生きられる例は増えているが、岩崎医師は小学校入学まで過ごせるのは「数%ではないか」と推測する。感染症に弱いため、風邪がきっかけで重症化することもあり、成長しても急変するおそれは常に付きまとう。

 入学する新宿区立新宿養護学校(佐藤政明校長)では、毎朝、常駐する看護師が、児童生徒約30人の熱や脈拍を測り、健康状態を確認する。体調や障害の特性に応じて、授業やリハビリをこなす。スクールバスで通う子が多いが、虎大君は体への負担を考え、松本さん夫婦が車で送迎する。当面は週2~3回ほどの通学になりそうだ。

 同校に18トリソミーの子が入るのは初めてという。校外での活動にどれくらい参加できるかや、体調が急変した場合の対応などは、松本さん夫婦と話し合っていく。教諭らは「元気に通って、楽しい経験をしてほしい」と入学を待つ。新入生は虎大君を含め4人の予定だ。

 ●「育てられる」

 18トリソミーは、妊娠中だけでなく、今後臨床研究が始まる着床前スクリーニングでは、妊娠前の段階でも検査を可能にする動きが進みつつある。こうした検査を受け、出産をあきらめる人もいる。

 直子さんは「できるだけ健康な子を、と望むのは普通のこと」と理解を示す。哲さんも「不安を抱えて妊娠生活を送るよりは、検査を受けるのも一つ」と話し、「ただ、生まれてきた時に育てられるかどうかについては、心配しなくて大丈夫だと思う」と言葉を継ぐ。

 直子さんは虎大君のことを「短い人生を全力疾走している」と思ってきたが、次第に速さは緩やかになってきたと感じる。「長距離ランナーになってね」と、腕の中の我が子をやさしく抱きしめた。【五味香織】
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はしかウイルス「排除状態」に

2015年03月28日 00時57分29秒 | 仕事

はしかウイルス「排除状態」に 日本国内、WHOが認定

臨床 2015年3月27日(金)配信朝日新聞

 厚生労働省は27日、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局が、はしか(麻疹)が日本国内で「排除状態」にあると認定したと発表した。2010年5月を最後に、長く流行の中心になっていた土着のウイルスは検出されていないという。ここ数年、年200~500人が海外から持ち込まれたウイルスに感染しており、厚労省は定期接種を呼びかけている。

 排除認定は、土着ウイルスが3年間検出されないことが必要。国内で土着ウイルスの感染によるはしかの流行は07~08年に起き、08年の患者は1万人を超えた。厚労省は08年度から、定期予防接種の対象に中学1年生と高校3年生を時限的に追加し、5年間で1千万人以上が受けた。その結果、10年以降は感染者は500人を下回る状況が続いている。

 西太平洋地域で27日に排除状態が認定されたのは日本など3カ国で、これで計7カ国・地域になる。中国やフィリピンでは依然流行がある。はしかに感染すると、高熱や全身の発疹が出て、肺炎や脳炎などの合併症で死亡することもある。(田内康介


はしか・・・・・・・・・
婆の子は「はしか」の合併症で肺炎になったよ。
それから、長いこと、咳が続いて、困ったけど、もう、そういうことはないんだね。
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