8カ月児がサイコロ誤嚥で窒息(2018/4/11)
異物除去後に人工呼吸管理を実施
日本小児科学会2018年4月10日 (火)配信 小児科疾患耳鼻咽喉科疾患救急
日本小児科学会はこのほど、8カ月の女児がプラスチックのサイコロを誤嚥し窒息した事例が報告されているとして、Injury Alert(傷害速報)で公表した。リビングで遊んでいる際に女児が嘔吐し、口唇チアノーゼが出現したため、母親が救急要請した。異物が除去された後、換気不全と陥没呼吸の継続から気管挿管による人工呼吸管理を開始し、誤嚥性肺炎の疑いから抗菌薬、ステロイドの静脈投与が行われたという。
報告された事例では、女児はリビングで兄(3歳)と遊んでいる際に嘔吐した。不穏となり、口唇チアノーゼが出現したため、母親が救急要請。兄は普段からトレーディングカードゲームで遊んでいたが、女児がいる時にはサイコロを片付けるようにしていたという。
救急車内では酸素投与が行われ、チアノーゼは認めなかった。病院へ搬送した際には、軽度の分泌物貯留音を認めたが、吸気性喘鳴や陥没呼吸は認めなかった。体位変換などで容易に嘔吐やえずく様子が見られ、口唇チアノーゼと、SpO2 40-60%(大気下)と低下を認めたとしている。その後、吸気性喘鳴と陥没呼吸が出現したため、異物誤嚥が疑われ、頸部側面X線検査で喉頭に2cm四方の異物を確認した。これらを踏まえ、母親から追加の病歴聴取を行ったところ、母親は誤飲の瞬間を目撃していなかったが、状況からサイコロの誤嚥と診断した。
十分な鎮痛鎮静を行い、気道確保をしながら喉頭展開し、マギール鉗子を使用して異物を除去。異物除去後も、換気不全と陥没呼吸が続くため、気管挿管を実施し、人工呼吸管理を開始した。その後の胸部CT検査では、残存した異物は認めず、胸部背側に誤嚥性肺炎を疑う浸潤影を認め、抗菌薬、ステロイドの静脈投与を行った。入院2日目に抜管したが、上気道狭窄症状や努力呼吸は認めず、酸素投与も不要だったとしている。入院3日目に抗菌薬治療を内服に変更し、入院5日目に女児は退院した。
異物除去後に人工呼吸管理を実施
日本小児科学会2018年4月10日 (火)配信 小児科疾患耳鼻咽喉科疾患救急
日本小児科学会はこのほど、8カ月の女児がプラスチックのサイコロを誤嚥し窒息した事例が報告されているとして、Injury Alert(傷害速報)で公表した。リビングで遊んでいる際に女児が嘔吐し、口唇チアノーゼが出現したため、母親が救急要請した。異物が除去された後、換気不全と陥没呼吸の継続から気管挿管による人工呼吸管理を開始し、誤嚥性肺炎の疑いから抗菌薬、ステロイドの静脈投与が行われたという。
報告された事例では、女児はリビングで兄(3歳)と遊んでいる際に嘔吐した。不穏となり、口唇チアノーゼが出現したため、母親が救急要請。兄は普段からトレーディングカードゲームで遊んでいたが、女児がいる時にはサイコロを片付けるようにしていたという。
救急車内では酸素投与が行われ、チアノーゼは認めなかった。病院へ搬送した際には、軽度の分泌物貯留音を認めたが、吸気性喘鳴や陥没呼吸は認めなかった。体位変換などで容易に嘔吐やえずく様子が見られ、口唇チアノーゼと、SpO2 40-60%(大気下)と低下を認めたとしている。その後、吸気性喘鳴と陥没呼吸が出現したため、異物誤嚥が疑われ、頸部側面X線検査で喉頭に2cm四方の異物を確認した。これらを踏まえ、母親から追加の病歴聴取を行ったところ、母親は誤飲の瞬間を目撃していなかったが、状況からサイコロの誤嚥と診断した。
十分な鎮痛鎮静を行い、気道確保をしながら喉頭展開し、マギール鉗子を使用して異物を除去。異物除去後も、換気不全と陥没呼吸が続くため、気管挿管を実施し、人工呼吸管理を開始した。その後の胸部CT検査では、残存した異物は認めず、胸部背側に誤嚥性肺炎を疑う浸潤影を認め、抗菌薬、ステロイドの静脈投与を行った。入院2日目に抜管したが、上気道狭窄症状や努力呼吸は認めず、酸素投与も不要だったとしている。入院3日目に抗菌薬治療を内服に変更し、入院5日目に女児は退院した。