「福島で甲状腺がん」事故当時6〜16歳の6人、東電を提訴へ
2022年1月19日 05時00分 (1月19日 05時00分更新)
東京電力福島第一原発事故による放射線被ばくの影響で甲状腺がんになったとして、事故時に福島県内に住んでいた十七〜二十七歳の男女六人が二十七日、東電に対して総額六億一千六百万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こす。弁護団によると、子どもの時に甲状腺がんになった患者が原発事故を起因として東電を訴えるのは初めて。 (片山夏子)
提訴するのは、福島市や郡山市などに住んでいた四人と、県西部の会津地方と県東部の浜通りの両地域に住んでいた各一人。事故当時は六〜十六歳で、現在は県内や東京都内で高校生だったり、会社員として働いていたりする。
六人は、福島県の県民健康調査などで甲状腺がんと診断された。二人は甲状腺の片側を切除、四人は再発により全摘し、放射線治療を実施または予定している。四回手術した人や肺に転移した人もいる。治療や手術で希望職種への就職を断念したり、大学中退や退職を余儀なくされたりした。再発だけではなく、結婚や出産ができるかなど強い不安を抱えている。
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