大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

腰椎3番の仕事っぷり

2017-03-04 | からだ
本日快晴!かと思えば瞬時に強風と共に雪が舞い散り・・・・
三寒四温。 冬と春とが最後の舞踏会を繰り広げる。

「今日もパパは出張。」と二人だけの時間を持て余した娘から電話が来る。
ケイタイの画面の向こうに食事中の孫と娘が映っている。
こちらも夫は外仕事や配達で暗くなるまでほとんど家にはいない。
それぞれの食卓で、お互い画面見ながら3人で昼ご飯。寂しくない。便利な世の中だ。
孫が食べていた豆を吐き出した。それを娘が叱っている。
「ダメでしょ、お百姓さんが一生懸命作ってくれたものだよ。ごっくんしなさい。」
たしかに、その角度も有りか、、と思い、口は出すまいと見守っていたが、
お百姓さんの立場では、食べる人の身体が素直に受け入れてくれるものを作りたい。
孫が吐き出したのはいつも食べているうちの豆だったが、孫の身体は今その豆を飲み込むことを拒んだ。
今日の孫の身体は、この豆は要らないのだ。。と理解した。そうでなければ無条件にごっくんだ。
大人なら身体が必要としなくとも、頭で飲み食いしがちだが、、、子供の身体は正直だな。
「ナオトの身体は自分で自分を守る力があるんだよ。お百姓さんの為にがんばってごっくんしなくていいんだよ」
思わず、孫に向かって真剣に話しかけている。孫は「うん」(わかってるよ)とカメラに向かってしっかりうなずいた。
「え?そうなのナオト?」娘も親の顔をはずし、生き物同士の顔で問いかける。下を向き黙り込んでいたのが
まっすぐ親の顔をみて「うん」とうなずいた。2歳児はまだ親に塗りつぶされていないのか、それともすでに知能犯か?
ちゃんとしつけなくちゃと気負う娘の気持ちもよく分かるし、自分も案外そんな子育てして来たな、、と振り返る。
が、この混迷の時代を何処に軸足を置き、何をよりどころにして日常を生きればよいのか。。。
ふと、棚にある小さなノートを手に取ってパラパラめくると、2014-7/28と記したメモが目に入る。
【身体の言い分を聴く方法 最後に残るのは身体だけ】三枝龍生
人間は何かやりたくなると力が湧いてくる。凧を揚げたくなれば、冷たい風も気にならない。
山登りしたいという心がある限り重い荷物も気にならない。本当にやりたいことある時は頭より先に腰が動く。
欲しいものあれば思わず身を乗り出してしまう。すなわち、腰椎の真ん中、へその裏側の腰椎3番から引っ張られる
ように前に出てしまう。そういう自分の行動は、時空を俯瞰する力を持ち、客観的に、しかも真剣に観ていないと
時に、人生を棒に振ってしまうことも珍しくありません。なぜなら、それほど自分にとって、大切なものとの出会いは
珍しいからです。普段はどんなに上品に生きていたとしても、身を乗り出すようなものがあれば、それを全力で奪い
放してはいけないのです。人生は一生気取って過ごせるほど甘くはないのです。だいたい時間がありません。

なるほど。。。。
自分の人生も腰椎3番にひっぱられたのに違いない。そうでなければ、ここでうっかりこんなことはしていないだろう。
へこたれ、くじけそうになった時、腰椎3番の思し召しと思えば、なんとかやっていけるのかもしれない、、、、、
この時期、こんなメモ見せられて、「今年もやるぞ」って気にさせられて、、腰椎3番が棚からノートを出させたのかあ?