矢印は採り残して置いた山ウド
草津に滞在のお土産に「何処かで山菜が採れれば・・・」と考えていたものの、 何も得られないまま5月の6日を迎えました。 その日は12時過ぎには一旦作業を打ち切って、 昼食を取りに宮田屋食堂まで歩いて出かけて行ったのですが、 その帰り道で道路脇の水路のコンクリート擁壁の中間部に樹木の葉っぱが溜まって出来たであろう少量の泥が堆積した箇所があって、 そこに山ウドが成長しているのが目に入りました。 周囲は危険防止を目的にした金網フェンスで囲われています。
中に入って手でもぎ取る事が出来るかと試して見ましたが、 刃物が無いと根本の白い部分からきれいに採る事が出来ないとわかりました。 「これはナイフの様な刃物が必要、 それと、 安全確保のためにはロープも必要」 そう感じたので急いでYHに戻り、 管理人さんに断ってナイフとロープを借り出して、 ウドの場所へ自動車で行きました。
その時の空模様は雨粒が落ち始め、 前日に引き続く雷雨になりそうな雲行きだったので、 上着と肌着は脱いで黄色いセパレーツの雨具を着込んだ姿に変身して車を走らせたのでした。
金網の内側から手の届く所にナイフを置き、 金網の支柱の根本に持参したロープを結び、 水路側に垂らしておきました。 そんな準備を済ませてから金網を乗り越えて水路側の狭いスペースに入り込み、 ロープを頼りにナイフを手にして、 生育していた山ウドの全部は採らずに、 少しづつ残しながら五本ほど頂戴したのでした。
採取中も雷鳴は聞こえていましたが、 大降りになる前に、YHに戻る事が出来ました。 そして管理人さんにも山ウドを分けてあげようと思って、二本を差し出したのですが、「全部家に持って帰って」と言われたので、 遠慮なく持ち帰らせてもらいました。
さて、 その持ち帰ったウドですが、 ちょいと育ちすぎて茎が固くなっていて、 食味は三級品と言ったところでしたね。 まあ上等では無かったけれど、 お土産に持ち帰った山ウドは囲碁仲間で山菜好きの人に分けて上げました。 そしたら翌日にはアク抜きを済ませてある立派な筍をお返しに頂いてしまいました。 その筍の美味しかった事。なんだか悪いことしちゃいましたよ。