・・・土曜日の朝6時から、NHKのラジオの文化講演会の再放送番組を聞いている。
今回の話は京都大学総長、山極壽一さんの話でアフリカの熱帯林でゴリラの行動を観察し、人間社会との比較を続けてきた人と云う紹介があった。
その視点から、現代社会の問題点について、環境問題や子育て、家族の在り方などの話であった。
私はその中で特に面白かったのは、人間は老年期がゴリラに比べて長いのが特長である。
その理由は人間独特の家族社会の維持のために、若い人の世話をするために、長生きするらしい。
ゴリラに比べて人間は家族で子供を育てるのが特徴らしい。
老年期を、どう生きるかの一つの答えがここにあるような気がした。
もう一つ興味のある話は人間の特徴である、家族のきずなが強いことが、最近、弱体化しているが、その理由についての話である。
ゴリラとの比較研究の成果として、人間は家族のきずな深めるために、やっていることは
①お互いが話をするときは対面して、相手の目を見て話をする、このことはゴリラと人間だけが持つ特徴らしい。
②次に対面して接触、あるいは態度で、絆を深める。
③そして、もう一つは、食事を一緒にすると云う事で、他の動物と違って、家族のきずなを深める。
こんな特徴を持つことで、社会を形成し、家族のきずなを強め、人間は生き残ってきたらしい。
最近、IT技術の進歩や経済の発展により、人間社会のコミュニケーションが変化してきており、それによって、家族のつながりが弱体化してきた。
講演会の話の結論として、このままいくと人類の生存もおかしくなってくるかもしれないので、人間社会の基本である、家族のきずなを深めるために、食事や家族での団らんなどの本来の家族の日常コミニュケーションを見直さなければならないと、云っておられた。