・・・以前、朝日新聞の論説記事で、「日本に観光客が増えたのは、日本は物価が安いからです」と云う話を読んだ。
私くらいの年代では、昔は、日本は物価が高いというイメージであったが、どうもそれは違っていたようだ。
簡単な食事は欧米では、最低、千円はするが、日本では牛丼、など昼食は500円で済ませられる。
その上、サービスが良く、きれいだ、だから、観光客がたくさん来るのである、と云う。
その人の説は、観光客にサービスする物価の安さを喜ぶのでなく、物価を上げて、人件費を上げ、欧米並みの物価にして、収入も増やし、日本人の生活を豊かにすることが大事と書いていた。
私は、その論調に疑問を持った。
日本の人の生活は、欧米やアジアの国に比較して、そんなに悪くないと思う、国民の格差は少ないように思う。
そんな中で、物価を上げようという考え方の政治が、国民の経済格差を広げようとしている事がかえって問題のように思う。
生活物価は安くて、最低生活を保障する国の仕組みの充実をはかる方が、国民の経済格差を少なくし、一般国民の豊かな国を作るように思う。
生活する人の、暮しのための物価の安さは良いことであり、其のことを味わいたい観光客がたくさん来日して、国が豊かになることは、とても良いことに思えるが、何か間違っているのだろうか。