小樽のパパの子育て日記

日々のできごとを徒然なるままに2006年から書いて18年目になりました。
ヤプログから2019年9月に引越し。

小樽運河の保存運動 33年の調査一冊に

2018-06-13 05:27:28 | インポート
これはぜひ読んでみたい。
毎年小樽に調査にやってくる大学ゼミがあるとの風聞は耳にしていたが、33年の調査とは激アツだ。
ただ正直、8千円(税抜き)はキツイです
図書館で予約してしまいました。
買えなくてごめんなさい。


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小樽運河の保存運動 33年の調査一冊に 法政大の堀川教授が出版
ソース:北海道新聞

小樽運河保存運動を研究してきた法政大社会学部の堀川三郎教授(55)=社会学=が、33年間にわたる47回の小樽での現地調査の成果を一冊にまとめた。保存の論理、対立の構造、景観の変容について社会学的に分析している。堀川教授は「小樽の保存運動は、都市再開発を押し返すための論理を生み出した点で、時代の最先端を行く深さがあった」と話している。
題名は「町並み保存運動の論理と帰結 小樽運河問題の社会学的分析」。497ページで東京大学出版会が2月に刊行した。
1984年3月、中央大生だった堀川教授は小樽を訪れ、運動の中心を担っていた山口保さんとの出会いを機に調査を始めた。運動参加者、運河埋め立てを推進した側、双方への聞き取りに加え、小樽運河とその周辺地区の景観を継続的に観測してきた。
本書で、運河を埋め立て道路建設を推進した行政側は、運河を無色透明で互換可能な「空間」と捉えていたと指摘。一方で運動側は歴史や思い入れの詰まった「場所」として把握していたため、対立が生じたと説明する。運動は当初、完全に保存する「凍結保存」を目指していたが、行政との論争の過程で運河を観光資源としてとらえ直す「まちづくり」の理念を展開。古いものを残すことによって都市のアイデンティティーを守りながら、市民主体で時代に合わせて緩やかに更新していく都市再生の思想だったと評価している。
そして今、保存運動が観光資源として守ろうとした小樽の歴史的な町並みが、急速に失われているとデータで裏付けている。観光業者が、「観光客向け」の店舗整備をすることで、個性が喪失し、景観が画一化されていくパラドックスが進行しているという。その結果、小樽の「観光都市」としての繁栄は「終わりの始まり」を迎えていると主張している。
堀川教授は「運河論争の教訓を忘れ去るのか、思い出すのか、議論の場を作らなければ、小樽の街はなし崩し的に変わっていく。小樽の皆さんはそれでいいのでしょうか」と話していた。8千円(税抜き)。喜久屋書店小樽店(築港)で扱っているほか、市立小樽図書館でも貸し出している。
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