ついに『釣りバカたち』を入手した。
2021年9月に秋田のまんが美術館で途中まで読み,「これは全巻読みたい」と思っていたが時間切れで終わってしまった。あのときは悔しかった。
電子版があるのは知っている。そもそも,へびんさんが紹介してくれて「いろいろな意味ですごい作品ですよ」と教えてくれたのだ。
だが,電子版は僕の購入対象にない。
あきらめていたそのとき,粘り強く検索していると7巻・ハードカバーセットが税込み4200円で購入できた。
そして読んでみる。
これは,矢口高雄が書きたかった「本当の釣りの話」だとわかる。『釣りキチ三平』は,『釣りバカたち』の少年バージョンなのだと。
実際,企画がそうなっているらしく『釣りバカたち』の方が先に発表され,さらに11年近くも連載継続されているではないか。
この本を読むと,本当に自分にもあてはまるようなことがある。ああ,高3(一般には進路を控えた重要な学年)の夏休みにメトロリバーで鯉釣りして,その途中で自転車でコケて足首靭帯損傷。
水郷での落水も何回もあるし,もう本当に笑えない話ばかりである。
社会人になってからが本当に始末におえない。お金が使えるようになった結果,本当に「釣り優先」で生きてきてしまった。いわゆる「普通の幸せ」を捨ててしまっている...。
だいたい,自分も矢口先生同様「釣りに行かないと精神的にどうにかなってしまう」のである。椎間板ヘルニア療養中に一番辛かったのが「釣りの記憶」を寝かしつけることだった。
この本で問いたいのは「趣味もほどほどにしておけ」ってことなのかもしれない。
ホント,「釣り」が趣味だったら一度読んで損はないね。