
島原市にある 「 秩父が浦公園 」

口之津方面から 「 がまだすロード 」 を出ると右側に 「 秩父が浦 」 がある。
ここは島原港から南に延びる2kmの曲折に富んだ美しい海岸一帯をいうもので、
古くは “ 柳ヶ浦 ” と呼ばれていたが、
秩父の宮殿下が大正14年に島原にお出でになられた折、
この美しい風光を観賞されたのを記念して 「 秩父が浦 」 と改称したものである。
寛政4年 ( 1792年 ) 5月、普賢岳の噴火が続くなか、
島原市の直下で起きた大地震で眉山 ( まゆやま ) が崩壊し、
大量の土砂が島原城下を埋め尽くし、海中になだれ込んだ火砕流で九十九島が誕生したのである。
世に言う「島原大変」であるが、今では秩父が浦は、海の公園として親しまれている。
そんな秩父が浦は、昭和45年に島原半島県立公園として指定された景勝地である。
俳聖 ・ 高浜虚子は、九十九島 ( つくもしま ) の景観を次のように詠んでいる。
「 山裂けて くだけ飛び散り 島若葉 」
虚子