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子どもの手を引き酒瓶を持つ 「 ウェーンマの別離の像 」
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多良間シュンカニの歌碑
多良間シュンカニとは宮古民謡の一つで、
多良間島に赴任した駐在人と現地妻の悲恋の別れの歌らしい。
石碑にその歌詞が書かれており、その隣には母子像があり、
その駐在人 ( 役人 ) の世話をした女性ウェーンマが任期満了で戻って行く駐在人を見送る姿らしいです。
駐在人が島を離れて行く姿をこの場所から見ていた場所であったと思われる。
『 多良間シュンカニ 』
前泊(マイドマス゜)道がまからよ マーン
下(ウ)りゆ坂ます 小径(ユズ)からよ スーリ
主(シュ)が船(フニ)迎(ンカ)いがよ スーリ
すが下りよ
( 訳 )
前泊の道から、浜へ下りる坂から、小道から、
ご主人さまの船を迎えます。
片手(カタティ)しや坊子(ボウズ)がましゃうきよ マーン
片手(カタティ)ゆしや 瓶(ビズン)ぬ酒持(サチ)むてぃよ シューリ
主が(シュ)船(フニ)うしゃぎがよ シューリ
すが下(ウ)りよ
( 訳 )
片手では子どもを連れて、片手では瓶の酒を持って、
ご主人さまの船を送ります。
東(アガス゜)ん立(タ)つ白雲(シラフン)だきよ マーン
わーらんゆ立つ ぬり雲(フン)だきよ シューリ
うぷしゃやなりわーらだよ シューリ
主がなすよ
( 訳 )
東に立つ白雲のように、上に立つ雲のように、
偉い方になってください。ご主人さま。
1637年、首里王府が宮古・八重山の島民に課した人頭税。
廃止される1903年まで人々を苦しめ続けた非常に過酷な税制として知られている。
「 多良間シュンカニ、八月踊りをはじめ、多良間島には人頭税にまつわるものが多い 」 と島の人が言うように、
宮古島から遠く離れた多良間島でも人頭税は島民の暮らしに多大な影響を及ぼしていた。
王府から派遣された役人が島に赴任すると、
役人の多くは身の回りの世話をさせる島の女性を賄女 ( いわゆる現地妻 ) として傍に置いた。
「 ウェーンマ 」 あるいは 「 ウヤンマ 」 と呼ばれた彼女たちの状況や心情を詠んだ唄が島々に残っている。
その代表的なのが 「 多良間シュンカニ 」 であろう。
任期を終えて島を離れる役人との離別に、悲しみ嘆くウェーンマの心情が唄われている。