Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

イタリア人より始末が悪い

2006-09-06 | 料理
仲間の一人がスターターのほうれん草の団子に、パンを特別注文した。団子にソースが付いているので、それをパンで拭う。山小屋の娘の女将さんに「イタリア人より始末が悪い。」と言われる。しかし、北ドロミテのボーツェン地域はドイツ文化の素晴らしい部分を継いでいて、そのクンメル入りの黒パンは最高級のものであった。

だから、パンの注文は理解出来た。御蔭で、注文したご本人の前には、次の晩もデザートに 特 別 に パンの籠が運ばれた。受託の権利がないと言われながらも、そのパンにデザートのチョコレートムースを付けて試してみる。

南チロルの特産でウサギの耳を意味するハーゼネェルシへェンがデザートに賄われた。四角い形の耳で、中にはジャムが薄く詰まっている。また他日はそれに似たデザートとして、恐らくゲルムと言われるビール酵母を使ったクラッペンタイプの菓子が出される。

トウモロコシが谷の彼方此方に栽培されていて、実りの時を向かえている。ここでは、南のポレンタに代わって、もろこしで作ったパスタが料理に付け合わされる。

ペストソースもイタリア風豚肉に出される。ペストソースにホースラディッシュが入っているようだ。

食事全般に関して言えば、一月前のトリエンテ地域の山小屋におけるプリモにたっぷりとパスタが出て、それが嫌ならアンチパスタも選択出来て、セコンドも贅沢に二種類から選択出来たのに比べると、今回は大分質も量も落ちる。それはそのまま、そこが九割方イタリア語を話すトリエント地域であったと言うように、イタリアの食道楽とドイツの質素さの違いである。メニューの選択が不可能なだけでなく、ここではメインの味付けもニンニク味を効かしているだけで、大満足とは言えなかった。



参照:王様の耳は豚の耳 [ 料理 ] / 2005-08-03
コメント (9)
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