Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

こねこねクネクネ

2006-09-23 | 料理
クネーデルことドイツ団子が、写真エッセイ&工房「木馬」のロードスターさんが先ほど訪れた旅先の思い出として紹介されている。典型的なドイツ料理として挙げられる写真である。焼き豚と赤キャベツと団子は、南ドイツの普通のお食事処で、焼きソーセージやトンカツにならんで定番である。

問題は食べ方である。小笠原流にはこの食し方は含まれていない。生まれて初めて食卓に着くようになってから、自然と覚えることである。もちろんそれは、家庭の躾けの一部であって、どうしたら美味いかと同時にどうしたら食事を楽しめるかが、身を持って体得される。謂わば、カオスにならずに最後まで食べ終えることが出来れば良いのである。

こうしたことから、食べ方の決まりは無いので、せっかく丸く作ってある団子を切り刻んで、潰してソースに絡める仕草も人其々だろうが、そこにその人の生い立ちや性格に依拠するある種の流儀が感じられるのが面白い。

団子類は、予め拵えて、場所を食うことなく置いておいて、いつでも簡単に使えるようにしておくのが目的であろう。これを潰してくちゃくちゃとするのだから、そこに妙がある。

ぶっかけ飯の大家エンテツ先生のサイト「ザ大衆食つまみぐい」に、この辺りの面白さの専門的話題は譲りたいが、その粘り気とかソースを絡ます感覚は、加工品でもある餅やきりたんぽなどにも通じるものがある。穀物や炭水化物類は、最終的には何処かで油やソースに絡めないといけないと言う基本があるように思われる。胃袋では時遅しなのである。

反対にこれを最終工程の口の中で混ぜ合わせようとするほうが、一寸芸当と言うか、不思議な感じもする。

さて、なんだかんだのつまらない考察はさておき、このクネーデルを最も多く日本語で扱っていると思われるサイト「MOMOの台所」を紹介しておかなければいけない。ご主人のクネーデル好きが反映していると思われるが、旅先で、家庭でとクネーデルは頻繁に登場する。主な、ジャガイモ系とパン粉系の両方を手作りする以外にも、おおきなフォームのものも家族名産となっている。リンクは、鴨の足と赤キャベツ、パン粉系の団子と茸のクリーム黒ビールソース煮、その特製布巾団子のレシピー。

後者のゼンメル・クネーデルは、主にバイリッシュの食文化と言われており、その植民地であるプファルツで実際に食事処で常時提供される事は少ない。この事実も、バイエルン地方の料理は、玉ねぎ甘さなどのソースが多くここプファルツ地方ではソース類はそれほど多くは無いことを証明している。
コメント (8)
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