Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

大阪のまぶし飯三様

2008-04-07 | 料理
初めて堺に行く途上、これまた初めて阪急京都線淡路経由で大阪地下鉄谷町線に乗り込んだ。日本橋で降りて予めネットで調べていた所望の鰻屋へ駆け込んだ。

鰻も日本旅行経験者には比較的評判のよい食事である。だから話の種にも一度は食べたいと思った。鰻の店は何処にでもあるが、価格が高い食事でありやはり大阪で食してみたかった。

関東とは異なり蒸して油を落とさずに焼く関西焼の鰻は、たれの味が強いとどうしても飽きてしまう。そこで食したものは「ひつまぶし」と呼ばれるもので、「マムシ」ではないが、鰻が小さく切られて、ご飯の上にのっている。

それを三種類の食べ方に分けて楽しむ方法をジックリと聞いて、これを食した。四席に加えて二席の上がり席があるほどの小さなお店であるが、折から込み合うこともなく、ドイツ並みにゆっくりと給仕を受けて、何事もマニュアルで済ます日本には珍しく接客態度が個人的なお店で感心した。

こういうお店ならば少々価格が高くとも満足が得られるのである。普通に山椒の味でこれを試したあと。わさびとねぎをまぶして食する。そして最後には、ねぎわさびのうなぎ飯に出汁をかけて出汁茶漬けとなる。

この出汁が、蕎麦における蕎麦湯のような効果をあげて結構なのだ。そして、一匹の鰻を尾の先まで飽きさせずに食せる。味の変化のみならず、たれの嫌味が感じられないので後味も悪くはなかった。欲を言えば、もう少し鰻自体に味があればと言うものだが、街中一食2200円で日本製天然の鰻は無理であろう。

ちなみに大阪で鰻食を呼ぶ「マムシ」は、やはり「まぶし」とその形状を掛け合わせた遊び言葉のようだ。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする