Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

現代保守政党の課題

2008-06-25 | 歴史・時事
環境問題は、国民経済の中で重要な要素となってきている。先日のキリスト教民主同盟の環境政策要領に遅れながら、本格的にキリスト教社会同盟は環境国民政党としての側面を強く押し出してきた。党首ベックシュタインのあとを受けたゼーダー氏が多くの国会議員の要請を受けて纏めたものである。

前者の環境政策・温暖化対策は、環境の名の下の新たな環境産業育成政策に見せる「幼稚な思考」が強く批判されている一方、後者は保守政党としていかに国民の生活と環境・気候を護っていくかにその環境政策の柱がある。

化石燃料依存からの解放を掲げて、地熱利用などの循環燃料利用を技術政策の核として推し進める。同時に生活環境を尊重して消費者保護を徹底させて、公平な世界の確立と動物愛護やエコ農業推進と共に、バイオ農業を時期尚早としてバイオ研究にそれを制限するのは、女性首相が推し進める兄弟政党との政策の不一致を明らかにする。保守政党のあるべき姿である。

ハンブルクでは、緑の党との民主同盟の連立関係が批判される「自転車の利用推進」など成立しているが、今後は州政府単位もしくは国政において、緑の党の支持者を先ずは説得させるだけの素地が出来てきている。

しかしそこでもプロテスタンティズムの影響を受ける民主同盟とカトリシズムの社会同盟の視差が大きく表れていて、前者が創造物としての世界の社会的進化を信仰しているのに対して、後者はより創造物の一部である人類の尊重から、極端で子供騙しな家庭内や社会生活でのエコ生活を推進することを諌め現実的な対応を良しとする。

実際、バイエルン限定ながら環境国民政党としての横顔を整えて、環境意識の強いリベラル層の支持獲得を狙っている。要は、18歳から45歳までの女性を多く含む市民のライフスタイルに訴え懸けると言うことでもある。

今後は左翼党と社会主義者がお互いに支持層を食い合いながら推移することが予想されるので、緑の党はイデオロギー重視の政府主体の秩序よりも戦略的により自由党などのリベラルな支持者層にも食い込む必要がある。



参照:
代替エナジー政策の展開 [ アウトドーア・環境 ] / 2008-06-16
温暖化への悪の枢軸 [ マスメディア批評 ] / 2006-11-17
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする