福島からの自主避難者への保障が問題となっているようだ。政府は自主避難を促した訳で東電が一時金や実費を出すのは当然であろう。子供が甲状腺癌になってそれを全て保障するよりは安くつくからこそ自主避難勧告を出したのであった。
稼動中のモックス燃料を燃やす原発から三十キロ以内に住む者としてはとても他人事とは考えられない。もし事故が起こったなら風向きを見て風上に徒歩で移動することはいつも考えていたが、今回のように時間が十分にありそうならば車に荷物を詰めて避難することも可能だったかもしれない。
チェルノブイリの事故の回顧などを観るとソビエト政府は何千というバスを用意して軍の指揮の下で、優先順に住民を避難させた。今回の福島では日本人としては十分に速やかな避難行為はなされず無駄な被曝を強要させられたのであった。だからこそ自主避難の有意性は高く、自主避難に対する援助は欠かせないのである。
自らのことを考えれば、ワイン街道が汚染されるようなことになれば、もはや戻ってくる価値はないように思う。唯一の文化であるワイン文化が崩壊するからである。もちろん数年後には除染も進み、葡萄への移行は計測値以下になっていて、もしかするとセシウムが混ざった土壌で今以上に興味深い味のリースリングが出来上がるかも知れない。しかし、それを市場で主張できるだろうか?やはり、どこか違うのである。
なるほど先日も飲み頃を狙って開けたバッサーマン・ヨルダン醸造所の2008年産ペッヒシュタインの土壌は、実は人工的に裏山の採石場でとれた玄武岩が偶々撒かれた特殊な土壌であったのだ。そしてこれは熟成して開いてくるには瓶詰め後最低二年ほどの期間が必要なのでなかなか初心者どころか長年の顧客にも選び難い商品なのである。
同様に区画整理から丘の裾の石灰質の土砂を上に積んだダイデスハイムのホーヘンモルゲンなども人工的な土壌の特徴をが功を奏したのであるが、石灰土壌で丸く飲みやすく分りやすくなるものと、複雑さを与える場合ではやはり受ける印象は異なるのである。逆に、飲み頃が難しくそれを予想して飲み頃を抑えてあたるときの喜びはまた格別なのである。
ここまで考えると、セシウム土壌のリースリングを飲みたいとも思わないが、なによりもその面白さ以上に経済価値があるかどうかの問題である。セシウムの汚染には人々の生活の営みはなく、やはり災害でしかない。万が一、特別にその土壌が素晴らしいとしてもそうした特殊性を求めるならば遺伝子工学でもっと都合の良い方へとスマートに人工的に導けるのである。
要するに土壌汚染は農産物にとっては致命的なのである。それ以前の価値に戻るには何世代もかかるだろう。不凍液騒動で風評被害を受けて、その後二十年ほど掛けて、ビオデュナミで農薬を使わない有機農業と地所のテロワールを売り物とした高級ワインとしての市場を欧州でやっと築きだしたのだった。そして、それは手を掛ければ掛けるだけ価値のある土地として、稀にみる動植物の生態系として、我々地域住民の住環境として掛け替えのないものとなってきているのである。だから、全てを一瞬にして台無しにしかねない原発は困るのである。
NHKが福島の甲状腺でのヨウ素の検出を報じた。当然の推移ではあるけれど、その多くは政府や行政組織だけでなくてNHKの正しいジャーナリズムによって無駄な被曝を避けられた筈である。こうした情報を流す前に情報統制の真実を先に謝罪するべきなのである。
毎日新聞が、昨年のドライフルーツを使って地元の材料でクッキーを焼く福島の子供たちの様子を伝えている。これほど馬鹿げたニュースは見たことはない。一体どうしたニュースヴァリューがあるのか、どのような情報操作意思があるのかさっぱり分らないが、そもそも小麦が福島産であるわけがなく、危ないのは卵ぐらいだろうか。なるほど、もはや疾病への不安無しには生きていられない子供たちが希望を持つことは大切であるが、安全デマ活動に子供を使うのは殆ど小児虐待ではないだろうか ― まるで強制収容所の活動を伝える宣伝や大日本帝国のそれに匹敵する宣伝記事である。
参照:
The Weeping Demon Pt. 2 (YouTube)
世界一安全なクッキー 福島の小学生が県産食材で、町田徳丈 (毎日jp)
進化という自然環境の神秘 2010-07-03 | アウトドーア・環境
エコと呼ばれる遺伝子工学食品 2010-01-16 | アウトドーア・環境
食品による内部被曝の予想 2011-07-29 | 生活
稼動中のモックス燃料を燃やす原発から三十キロ以内に住む者としてはとても他人事とは考えられない。もし事故が起こったなら風向きを見て風上に徒歩で移動することはいつも考えていたが、今回のように時間が十分にありそうならば車に荷物を詰めて避難することも可能だったかもしれない。
チェルノブイリの事故の回顧などを観るとソビエト政府は何千というバスを用意して軍の指揮の下で、優先順に住民を避難させた。今回の福島では日本人としては十分に速やかな避難行為はなされず無駄な被曝を強要させられたのであった。だからこそ自主避難の有意性は高く、自主避難に対する援助は欠かせないのである。
自らのことを考えれば、ワイン街道が汚染されるようなことになれば、もはや戻ってくる価値はないように思う。唯一の文化であるワイン文化が崩壊するからである。もちろん数年後には除染も進み、葡萄への移行は計測値以下になっていて、もしかするとセシウムが混ざった土壌で今以上に興味深い味のリースリングが出来上がるかも知れない。しかし、それを市場で主張できるだろうか?やはり、どこか違うのである。
なるほど先日も飲み頃を狙って開けたバッサーマン・ヨルダン醸造所の2008年産ペッヒシュタインの土壌は、実は人工的に裏山の採石場でとれた玄武岩が偶々撒かれた特殊な土壌であったのだ。そしてこれは熟成して開いてくるには瓶詰め後最低二年ほどの期間が必要なのでなかなか初心者どころか長年の顧客にも選び難い商品なのである。
同様に区画整理から丘の裾の石灰質の土砂を上に積んだダイデスハイムのホーヘンモルゲンなども人工的な土壌の特徴をが功を奏したのであるが、石灰土壌で丸く飲みやすく分りやすくなるものと、複雑さを与える場合ではやはり受ける印象は異なるのである。逆に、飲み頃が難しくそれを予想して飲み頃を抑えてあたるときの喜びはまた格別なのである。
ここまで考えると、セシウム土壌のリースリングを飲みたいとも思わないが、なによりもその面白さ以上に経済価値があるかどうかの問題である。セシウムの汚染には人々の生活の営みはなく、やはり災害でしかない。万が一、特別にその土壌が素晴らしいとしてもそうした特殊性を求めるならば遺伝子工学でもっと都合の良い方へとスマートに人工的に導けるのである。
要するに土壌汚染は農産物にとっては致命的なのである。それ以前の価値に戻るには何世代もかかるだろう。不凍液騒動で風評被害を受けて、その後二十年ほど掛けて、ビオデュナミで農薬を使わない有機農業と地所のテロワールを売り物とした高級ワインとしての市場を欧州でやっと築きだしたのだった。そして、それは手を掛ければ掛けるだけ価値のある土地として、稀にみる動植物の生態系として、我々地域住民の住環境として掛け替えのないものとなってきているのである。だから、全てを一瞬にして台無しにしかねない原発は困るのである。
NHKが福島の甲状腺でのヨウ素の検出を報じた。当然の推移ではあるけれど、その多くは政府や行政組織だけでなくてNHKの正しいジャーナリズムによって無駄な被曝を避けられた筈である。こうした情報を流す前に情報統制の真実を先に謝罪するべきなのである。
毎日新聞が、昨年のドライフルーツを使って地元の材料でクッキーを焼く福島の子供たちの様子を伝えている。これほど馬鹿げたニュースは見たことはない。一体どうしたニュースヴァリューがあるのか、どのような情報操作意思があるのかさっぱり分らないが、そもそも小麦が福島産であるわけがなく、危ないのは卵ぐらいだろうか。なるほど、もはや疾病への不安無しには生きていられない子供たちが希望を持つことは大切であるが、安全デマ活動に子供を使うのは殆ど小児虐待ではないだろうか ― まるで強制収容所の活動を伝える宣伝や大日本帝国のそれに匹敵する宣伝記事である。
参照:
The Weeping Demon Pt. 2 (YouTube)
世界一安全なクッキー 福島の小学生が県産食材で、町田徳丈 (毎日jp)
進化という自然環境の神秘 2010-07-03 | アウトドーア・環境
エコと呼ばれる遺伝子工学食品 2010-01-16 | アウトドーア・環境
食品による内部被曝の予想 2011-07-29 | 生活