Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

誰の生活が第一なのか?

2011-08-04 | マスメディア批評
統合会見の様子を耳にした。「回答する記者団」と称する活動があって、その名の通りネットで寄せられた質問を記者会見でぶつけるという新機軸で面白い試みである。そこで、先日ドイツの気象台が停止した予報を是非引き継いで遣ってもらいたいというような意見があったが、SPEEDIの情報が毎日流されていると思っていたので先ずは意外であった。

どうも過去に遡るものだけで予報としてはまだ一度も出していなかったようだ。これも「なぜ今頃?」の話題なのだが、なぜそれを今もしくは今後遣らないかに関しては、ドイツの気象台ともども、もはや同じような回答しか得られないであろうことは既にここにも書いた。ネットの質問者を回答者に近づけるためには、やはり記者団が質問を編集する必要がある。

つまり回答される内容は殆ど字句とも分っているので、その先を越して質問しなければいけない。現在の十億ベクレルの継続した排出は決して少なくなく、近辺の者が避難しなければいけないような原発事故が毎日起きているようなそれが継続する場合は ― 実際に避難圏内の風下の汚染は減少しないどころか増えていて、帰宅などというのは笑止千万な嘘である ―、累積の排出量としてかなりの量になる。それに関してはその質問の前に報告もあったわけであり、多くの被曝者を生んだ最初の二週間に予報を使えなかった反省を踏まえて、「今後予想を開始する状況やその時の発生源のパラメーターの入れ方など」を質問するべきであったのだ。

今後考えられるのは、風向きとの関係もあるが降雨や降雪によって集中的に放射線物質が各地にフォールアウトするような状況であり、そうした気象条件においては臨時予報情報を出す必要があるかもしれない。それを除くと、冬から春に掛けての汚染の厳しい場所は既に退去命令が出ているわけで、夏から冬への気象条件などを今後予想すればよいのである。逆に今度は発生源のパラメーターを入力することが出来るわけで、どの程度のフォールアウトがあるかも予想できるのだ。

結局政府がスピーディを使わなかった結果の「なにを反省しているのか」を問わなければ話にならないのである。実際は、「パニックを避けるという大義名分」があり、政府行政組織が適当に情報が廻らない人々を犠牲にしたということに他ならないのである。それに関しては責めを受けても今後とも修正するつもりはないであろう。それが政治の一貫性なのだ。だから多くの市民が不必要な被爆を避けられなかったということを菅首相も一言も詫びてはいない筈だ。

そして晩発性の直ちに生じない疾病に関しては責任をとらない姿勢を明白にしており、これに関しては菅首相に直接詰め寄るべき質問である。あれだけこき下ろしながらぶら下がり取材においてもそれについて言明を得られない日本記者クラブという組織は「奴らとグル」であるという証拠を示しているに過ぎない。

今頃子供手当てとか公約とか給わっている鳩山や小沢何某は、嘗ての自民党員としての責任からも、被曝した子供たちや被災した子供たちに自腹を切って数十億か百億円単位の援助をしたのだろうか?現役政治家は出来ない筈だ。であるから国民の懐から、 ― 我々が東ドイツ人に対して多額の連帯金を納め続けているように ―、被災者に日本国民一人一人から強制的に金を融通するのが政治ではないのか?それこそ「生活が第一」の政治なのである。己の恥を知りたまえ!



参照:
お役目御免の福島汚染予想 2011-07-28 | BLOG研究
反社会的犯罪組織を解体せよ 2011-08-01 | マスメディア批評
コメント
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